梅雨入りして、しっとりとした空気の続く季節になりました。
DEKIRU!特派員、秋田県担当のmintoです。
今回のテーマは「アート」です。
「佐竹本三十六歌仙絵(さたけぼんさんじゅうろっかせんえ)」という絵巻をご存じでしょうか。鎌倉時代に作られた歌仙絵の最高傑作と名高い名品です。
もともとは秋田藩20万石を治めた佐竹家に伝わっていました。それが大正6年(1917)に佐竹家を離れ、大正8年(1919)には2巻の絵巻が一歌仙ごとにばらばらに切断され、各地へと散らばっていったのです。
その名品が、この夏、ふるさと秋田に帰ってきます。
絵巻切断から100余年。過去最多15幅が秋田に

「おかえりなさい! 佐竹本三十六歌仙絵とゆかりの名品」が、2026年8月1日(土)から9月23日(水・祝)まで、秋田市立千秋美術館で開催されます。
会場は秋田市立千秋美術館(秋田市中通二丁目3-8)。開館時間は午前10時から午後6時まで(入館は午後5時30分まで)です。
最大の見どころは、なんといっても「佐竹本三十六歌仙絵」が過去最多15幅も里帰りすること。前期・中期・後期の3期に分けて、5幅ずつ完全入れ替えで展示されます。

会期は次の通りです。前期は8月1日(土)から16日(日)、中期は8月18日(火)から9月6日(日)、後期は9月8日(火)から23日(水・祝)まで。8月17日と9月7日は展示替えのためお休みとなります。
国立博物館や各地の美術館、個人のコレクションから集められた15幅。秋田でこれだけの数がそろうのは初めてで、全国的にもめったにない機会だそうです。
会期ごとに展示作品ががらりと変わるのもポイント。小野小町や在原業平、清原元輔など、教科書でおなじみの歌人たちの姿に出会えます。
歌仙絵だけじゃない。秋田蘭画と佐竹家の名宝も
見どころは歌仙絵だけではありません。
千秋美術館が所蔵する「秋田蘭画」も約10点が公開されます。秋田蘭画は、藩士・小田野直武や第8代藩主・佐竹義敦(号 曙山)らが手がけた、西洋画の技法を取り入れた独特の絵画です。
さらに、大正6年(1917)の佐竹家入札会の目録に載っていた名品も登場します。なかでも注目は、重要文化財・雪村周継の「風濤図」(野村美術館蔵)。当時、三十六歌仙絵の次に注目されていたという一幅です。
切断される前の絵巻の姿を伝える模本も3件並びます。あわせて約60件の名品を、間近で楽しめる展覧会です。
会期中は記念講演会や学芸員によるスライドレクチャー、お茶をいただける呈茶席(茶券500円)など、関連イベントも充実しています。観覧料は一般1,500円、大学生1,000円、高校生以下は無料です。
近くの秋田市立佐竹史料館でも、同じ期間に企画展「佐竹氏の名宝、雄大なる歴史を想う~武と雅~」が開かれます。あわせて訪ねるのもおすすめです。
100年の旅を経て
ばらばらに切り離され、長い時間をかけて各地を流転してきた絵巻が、ひとときふるさとに集う。そう考えると、なんだかドラマチックに思えてきます。
それぞれの歌仙絵は、新たな持ち主のもとでこだわりの表装をほどこされ、大切に守られてきました。多くの人に愛されてきたからこそ、今日まで残っているのでしょう。
100年の旅を経た名品たちに会えるこの夏。秋田が、ちょっと特別な場所になりそうです。
出典:PR TIMES
【秋田藩佐竹家ゆかりの名品が里帰り!】企画展「おかえりなさい! 佐竹本三十六歌仙絵とゆかりの名品」を千秋美術館で開催!