プロフィール

石川 耶雲 〈いしかわ やくも〉
初めまして、石川耶雲と申します。この記事をご覧頂きありがとうございます。
普段は女性キャラクターをメインに、色気とクールさを併せ持つイラストを描いています。
空気感や質感が伝わるような塗り表現を追求しています。
00yamo2719@gmail.com

作者について
——どんな幼少期を過ごしていましたか。
この学校に来ている人の中では珍しいと思うんですけど、小さいころからずっと描いてきたわけではないんです。
この学校に入るまでに描いたのは美術の授業くらいで、むしろ絵に対してしっかり取り組み始めたのは、ここ2、3年の話なんですよ。
ただ、小さいときに『世界児童画展』のようなところに自分の絵が選ばれたことがあって、そのころからなんとなく、自分は絵が得意な方なんだなとは思っていました。
——本格的に絵を描こうと思ったきっかけ、絵の道に進もうと思ったきっかけを教えてください。
高校2年生のときですね。
僕は建築インテリアの高校に通っていたので、最初はその方面の進路を考えていました。ただ、自分の中で“これは自分のしたいことじゃないな”と思ったんです。
それで、じゃあ自分がしたいことってなんだろうと考えたときに、ゲームを作ることか、CMなどの作品に使われるような絵を描くことなのかなと思いました。
もともと絵は得意だと思っていたので、それなら絵の道に進んでみようと思ったのがきっかけです。
——それで大阪デザイナーアカデミーに進まれたんですね。
最初は美大や芸大を目指していました。ただ、自分が学びたいのは、ゲームなどに使われるデジタルイラストだったので、芸大や美大は少し違うかもしれないと思ったんです。
友人や先生に相談する中で大阪デザイナーアカデミーを知って、“自分の学びたいイラストの勉強ができる場所だ”と思い、この学校を選びました。
——専門学校に進むことについて、親御さんからの反対はありましたか。
親からの反対はなかったですね。卒業後の就職については心配しているみたいでしたが、“好きなことをしていいよ”というスタンスでした。
実際、僕自身もそのあたりの不安はありましたが、もし絵の道でプロになれなかった場合は、普通に働きながら副業として続けていく形もあるかな、くらいの気持ちで入りました。
ただ、実際に入ってみると、空気というか熱量がすごくて驚きました。“うまくいかなかったら人生が終わる”くらいの覚悟でやっている人が多くて、自分も中途半端な気持ちじゃダメだなって思ったんです。そこで、ちゃんと本気でやろうと気持ちが固まりましたね。
——実際に専門学校に入ってみていかがでしたか。
すごく楽しいです。入る前はもっと勉強中心の、堅い雰囲気なのかなと思っていたんですけど、実際は真逆でしたね。
課題でこういうものを描くというよりは、生徒それぞれが好きな作品を描いて、それに対して先生が一人ひとりにアドバイスをしてくれるスタイルなので、思っていたよりも自由に絵が描ける場所でした。
個人的に学校に入ったことで特に良かったのは、お絵かき友達ができたことです。
高校では絵を描く人が周りにいなかったので、こんなに描く人がいるんだと新鮮でしたし、周りからいろんな知識や刺激ももらえて、自分のやる気にもつながりました。
——制作に影響を受けているものはありますか。
ゲームですね。自分がこの道に進みたいと思ったきっかけもゲームでしたし、『Call of Duty』『荒野行動』『Apex』といったFPSゲームや、『ポケットモンスター』『どうぶつの森』のような作品など、幅広く好きです。中でも今は『ブルーアーカイブ』にハマっていて、SNSにもよくイラストを投稿しています。
ただ、それらが自分の作品に直接影響しているというよりは、“描く動機”になっている感覚の方が強いですね。
——“描く動機”というと、どのようなことでしょうか。
ャラクターを見て、ゲーム内では見られない衣装やシチュエーションを描くのが好きなんです。まだ世の中にないそのキャラクターの姿を、自分で描ける。それが、絵を描ける人の特権だと思っています。
SNSでも“この衣装が見られて嬉しい”といった反応をいただくことが多くて、それがすごく励みになりますし、同じような気持ちで見てくれる人がいるんだと感じて、描き続ける動機にもなっています。
——制作するときのルーティーンを教えてください。
僕の創作は、まずアイデアを探すことから始まります。Xで流れてくるイラストを見たり、漫画を読んだり、ゲームをしたりしながら、“こういうシチュエーションを描いてみたい”“こういう衣装を描きたい”といったアイデアを探していくんです。
アイデアが決まったら、次に設定を練っていきます。先ほどお話したように、僕は作品内にまだ登場していない衣装を描きたいタイプなので、この服ならこういう舞台になる、このシチュエーションならこういう物語になる、ポーズはこう、というふうに細かく決めていきます。
この部分が個人的に一番こだわっているポイントで、創作の中でも一番時間をかけているところだと思います。
——描いていて好きなモチーフ、フェチはありますか。
質感ですね。肌や金属といった質感を絵を見た人がちゃんと感じられるように意識して描いています。
あとは、人間と獣が混ざったキャラクターを描くのも好きで、エルフや悪魔といった、人間の形をした種族をモチーフに選ぶことが多いですね。
作品について
——今回の展示作品について教えてください。

今回の展示作品は、もし自分の作ったキャラクターがゲーム化したらこんな感じになる、というイメージで制作しました。
世界観やキャラクターを伝えるために、ゲームのキービジュアルのようなイラストを描いています。
もう一枚は、普段から女性キャラクターを描くことが多いので、その部分も展示で見せたいと思い、女性キャラクターをメインに、塗りをしっかり見せるような絵を描きました。
個人的に和風と中華が合わさったような世界観が好きなので、今作ではその雰囲気を全体的に取り入れています。
——この作品で挑戦したことを教えてください。
これまで自分はキャラクターの立ち絵を描くことがほとんどで、背景があって、キャラクターが複数体いるような絵はあまり描いてきませんでした。
今作では、あえてそこに挑戦しています。
——この作品の中で、特に見てほしいポイントを一つ挙げるとしたらどこですか。
和と中華のエッセンスが混ざった雰囲気を見てほしいですね。着物のキャラクターが中国の建築の中にいたり、チャイナ服のキャラクターが日本の和風の建築の中にいたりと、異なる文化が混ざり合った感じが好きで、それを舞台にしています。
建築の模様や装飾もたくさん調べて取り入れているので、そういったところにもぜひ着目してみてください。また、二つの雰囲気をなじませるために、ピンクや紫系の色味をキャラクターや背景に落とし込んでいるのも、この絵のポイントです。
メッセージ
——将来の夢を教えてください。
三つあります。
一つは、自分の絵を街中で見られるようになることです。広告や看板、パネルなど、形は何でもいいんですけど、自分の絵が世に出たんだなと実感できるような場面を見てみたいなと思っています。
二つ目は、もし卒業後に就職できたらですが、自分がデザインしたキャラクターがゲームの中で使われることです。
三つ目は、自分の個展を開くことです。
展示やゲーム、街中、個展など、とにかくいろんな形で自分の作品を世に出していくことが夢です。
——耶雲さんにとって絵とはどんな存在ですか。
言葉にするのが少し難しいんですけど、描きたいから描いているというよりは、“絵を描く人生に生まれたんだな”という感覚に近いです。
例えば、顔がいい人がモデルになったり、歌が上手い人がアーティストになったりするように、人それぞれ自分の持ち味を生かした道があると思っていて。その中で、自分にとってはそれが絵なんだろうなと感じています。
もちろん楽しいから続けているんですけど、もし描かずに一般的な仕事に就いてしまったら、世の中に一つ作品が生まれないことになるんじゃないか、というような感覚もあって。
少し大げさかもしれないですが、“描くべくして描いている”というイメージですね。
——これから絵を目指す人や、絵を描いている人にメッセージをお願いします。
“頑張りすぎないこと”ですね。
僕自身、絵を描くのがつらくなったときにカウンセリングを受けたことがあるんですが、そのカウンセリングの最後に「頑張ります」と言ったら、「頑張らなくていいんだよ」と言われたんです。
そのときにはじめて、“頑張るというマインド自体があまり良くないんだ”と知りました。楽しいの延長で成長していければいいと思うので、頑張るのはほどほどにして、楽しくやることが大事です。
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石川 耶雲 〈いしかわ やくも〉
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