知らないゲームを教えたい!(挨拶)
ゲームブロガーのラー油です!
毎回尖ったゲーム「トガゲー」を紹介しているこの連載。
今回は当初から紹介したかったものの、尖り過ぎて温存していたこのタイトルをついに解き放ちます!
キーワードは「パン屋さん」だ!
ストアページ
https://store.steampowered.com/app/2313180/El_Panadero_The_Baker
https://store-jp.nintendo.com/item/software/D70010000083211
パブリッシャー:Sketchy Ceviche
機種:Switch/Steam
価格(税込):800円
東京在住のメキシコ人であるinubass氏によるアクションゲーム!
全編が手書きの荒々しいグラフィックと、90年代アーケードゲーム愛が伝わる内容が特徴です。
1980~90 年代にゲームセンターに溢れかえっていたタイプのゲームを
こよなく愛するメキシコ人クリエイターがひとりで作り上げた、
思わず「なんだこりゃ!?」と叫びたくなるゲーム世界をお楽しみください!
製作者さんのこのコメントがど真ん中の力作にして怪作。
そう簡単に「なんじゃこりゃ!?」なんて叫ばないぞ!と決意しても、開始直後に崩れ去るインパクトが強烈!
我々は一体、何と戦っているのか

宇宙から襲来した人食い植物生命体がパン屋に直撃! 店は消し飛びお客さんは骨に!
すべてを奪われたパン屋が怒りに燃える! ヤツら……許さん! 派手に出迎えてやろうぜ!
というスピード感があり過ぎるオープニングで既に「なんじゃこりゃ!?」となりますがまだ序の口です。

まずはパン屋とその妻のどちらかを選んでゲームスタート。『モチモチの木』みたいな画風が味わい深い。

背景からキャラクター、攻撃エフェクトまですべてのグラフィックが手書きアートで構成されており、操作説明も手書き。いや、ここまで手書きなことある!?

Nintendo Switch版だと綺麗な操作説明もありますが、なんだか寂しい……!

「カートゥーンバイオレンス」と銘打たれた実際のゲーム画面が強烈。
一体何が起こっているんですか!? 一体どれが何を表現しているのか分からない! どれが敵なんだ!?
なんじゃこりゃ!? 「未知の侵略者」のデザインが未知にもほどがある!
全体的にガイコツと植物の融合体みたいな構造なんですが、虫っぽいやつがいたり、可動原理が意味不明だったりで底が知れない。
我々は一体何と戦っているんですか! という映画みたいなセリフがスイと出る。

アクションゲームとしては敵を倒しながら進んでいく王道の作り。
パン? パンなの!?
遠距離だと上下に打ち分け可能なパン生地投げ、敵に接近すると自動で格闘やめん棒による接近攻撃に切り替わる形式です。
遠距離攻撃、パン屋だからパン生地って書きましたが、ゲーム内だと「シュート」としか書いてないし、波動にも見えるから違うかもしれない。実際は何を飛ばしてるんだ……?

最初に分かりやすいチュートリアルがあり、敵へのダメージ表示や、接近攻撃ヒントなども出るから分かりやすい。
操作性も良く、上下への遠距離攻撃の連射でザコ敵を散らしつつ、近接攻撃でブン殴るのが爽快!
遊んでいくと「なんじゃこりゃ!?」が「なるほど!」に変わっていくバランス。
うなぎパイ最強説

パワーアップアイテムのうなぎパイを取ると、めん棒から触手の生えたうなぎパイを発射! 敵を追尾してやっつけるぞ! ……一体どういうことなんだ。めっちゃ強いから頼りになるぞうなぎパイ。
「うなぎパイ」としか表現しようがないんですが、これなんなんですか!?

リフトに乗って進むステージや、車を乗り継いで進むステージ、気絶させてから接近攻撃で大ダメージを与えるのが気持ち良いボス戦などなど。遊ぶと90年代アクションゲームの文法できっちり作られてるのがちゃんと分かるし、王道アクションゲームの文法で攻略可能。得点アイテムのコインで進む道を示したり、個性付けが分かりやすいボスなど、本当に好きな人がちゃんと作っていますね。
初見の困惑を乗り越えた後は「人知を超えた侵略者たちの弱点を突けるのは、俺たちレトロゲーマーだけだ!」という熱が全身を駆け巡るゲーム構成。

ステージのテンポが良く、次から次へと謎過ぎる光景が飛び出すから飽きさせないし、終盤『龍虎の拳』の直球パロがいきなり飛び出すのがずるい。そんなパロネタを急に出すゲームじゃなかったのに!?
唐突過ぎて、パン屋が侵略者相手に「コークスクリューブロー」を奥の手として持ち出す異常さをスルーしてしまう。

クリアまではストアページ通り1時間前後。
アクションゲームとしてはやや大味ですが、難易度が低いのでサクサク進めます。
とにかく「凄いモノを遊んだ!」という満足感があり、モダンで洒落たBGMの数々も、人食い植物との死闘に花を添えていますね。
AI時代でも揺るがない独自のアートワークと、エネルギッシュ過ぎるゲーム内容を見逃すな!
ライター紹介

双葉ラー油
老舗ゲームブログ『絶対SIMPLE主義』を20年以上運営するブロガー。「知らないゲームを教えたい!」をスローガンに、大作からニッチな作品まで取り扱う。特撮関連の造詣も深い。謎のマスクを被っているが別にプロレスラーではない。