ゲームライターとゲームブロガー……心理戦で強いのはDOTCH?
わかさ生活のゲームクリエイター社員・上田さんと遊ぼう企画。第2弾は『ERROROID(エラーロイド)』をピックアップします。なんと、プロトタイプを開発したのは上田さんご本人というオリジナル作品でございます。
こちらは「互いの場に伏せた複数枚のアンドロイドカードのなかから1枚のエラーロイドを先に当てる」という、2人対戦ゲーム。端的に言えば「心理戦が重要となる推理型カードゲーム」です。
『ERROROID(エラーロイド)』公式サイト
https://sites.google.com/view/erroroid/home

ふむ、カードを使って推理するわけですね。アンドロイドとエラーロイドか……。
物語的には、互いが所持するアンドロイドたちのなかに1体だけ犯罪を犯した「エラーロイド」が紛れているって設定です。それを推理して当ててもらう、と。
2人用ということでせっかくだからここはタダツグさんとラー油さんとで対決してみるのはどうですか?
遊ぶのは構わんが……倒してしまってもいいのだろう? そこの宇宙人を。
おいおい、あまり強い言葉を使うなよ。……弱く見えるぞ?
すでにバッチバチの心理戦がはじまったっぽい。
くくく。ならばそろそろ決着をつけるか。ゲームライターとゲームブロガー、どちらが心理戦で強いのかを!
おもしろい。受けて立つぜ!
こちらは前編で遊んでもらった『花鈴のバッティングプラクティス』よりルールが複雑なので、私がゲームマスターとして説明を交えつつゲームをプレイしていただきましょう。
ではまず簡単におおまかなルールを説明しますね。お2人にはそれぞれ「アンドロイドカード」と「エラーロイドカード」を7枚ずつお渡しします。
アンドロイドもエラーロイドも、同じ名前になってますね。シャーロット、ルーカス、アイビー、ベン、リリアン、オリバー、セイントの7体か……。

次にその7体のなかからアンドロイドを6体、エラーロイドを1体選んでもらい、そのうえでカードを場に伏せてください。
つまりここに伏せたアンドロイドカードのうち、誰がエラーロイドなのかをお互い当てに行くわけですね。
そのとおりです。『花鈴のバッティングプラクティス』同様、細かいルールや遊び方を説明する動画も用意しているので、より詳しくルールを把握したい方はこちらをご覧になってから遊んでもらえれば!
ERROROID/エラーロイド〈拡張版オルタナティブ対応〉〈遊び方/ルール説明動画〉
ゲームを開始したら、エラーロイドを当てるために「推理カード」を使って「証拠」を集めていくわけですな。
はい。ちなみに推理カードを使うにはこの「推理力」を消費することになります。

きれいな青い石。これが「推理力」なんですね。
こちらは1ターンにつき1個ずつ増えていき、各プレイヤーはこれを使用することで推理を行うことになります。使用しても次のターンには回復するので、基本的には毎ターン使い切っていきたいですね。
なるほど。ターンが進むほど推理力の上限が増えてゲームが加速していくと。

この推理力、じつは推理カード以外にも使い道があるのですが、それは追々説明するとして。では、じゃんけんに勝ったラー油さんの先攻でゲームを開始しましょうか。
了解です!
手札は5枚で最初の推理力は1……取れる行動はこれしかないな。ということで「痕跡発見」の推理カードを使います。

序盤の定石カードですね。このカードの効果は相手側のアンドロイド……今回でいえばタダツグさん側のアンドロイドですが、こちらに証拠が1つ追加されます。

どのアンドロイドに証拠を追加するかは僕に選択権があるわけか。
そういうことです。ちなみに各アンドロイドカードの右下に表示された赤マス内の数字ですが、こちらがそのアンドロイドの「アリバイ」になります。
アリバイ?
体力みたいなものですね。証拠を追加されていってもこのアリバイの数字までは耐えることができます。
そういうことか!
7体中6体のアンドロイドのアリバイが5だけどオリバーだけは6なんですね。
ふーん。じゃあ最初はこのオリバーに証拠を追加するかたちでいいや。
ではオリバーのカードの上にサイコロを置いてください。サイコロの盤面は1になりますね。

サイコロの数字で積み上げられた証拠の数を表現しているんですね。なんか新しい使い方で面白い!
それにしてもタダツグさん、深く考えもせずオリバーに証拠を積んで大丈夫なんですか?
まあ仕方ないかな~と。「かわいい女の子たちに根も葉もない犯罪の証拠を突き付けるわけにはいかない」ですからね。
ほう……。
アンドロイドに性別という概念があるかはさておき。タダツグさんは外見的に女の子タイプのアンドロイドたちがお気に入りってことですか?
そりゃあもう。個人的にはシャーロットとアイビー、リリアンが好きですね。

女の子タイプ全員じゃん!
なんか怪しい。女の子タイプを守ろうとするってことは、つまりその中のどれかがエラーロイドって可能性が高いな……。
おいおい相棒、この俺がそんなセッティングをする男に見えるか? どう見ても違うだろ。俺はベンとかセイントあたりが怪しいと思うけどねえ~?
ぐぬぬ……。
いいですねえ~。まだ1ターン目なのにギスギスしてきた。
最初はエラーロイドをかばうのか、それとも目くらましのために証拠をあえて積むのか。序盤のムーブはけっこう大事ですし、覚えておいた方がいいですね。
人狼系のゲームだと序盤は手探りになりがちですが、いきなり心理戦になって面白い!
では次はタダツグさんの番です。推理力は1ですが、どうしますか?
どうするもこうするも……使えるカードがない! なんてこった!!!
ええっ、そんなことが?
推理力1で使えるカード、かなりの枚数が入ってるんですけど(汗)。
タダツグさんもしかしてヒキ弱……ププッ。
カニめ……ナチュラルに煽ってきやがって。この甲殻類めが!
次は俺のターン! ここで「挙動不審」のカードを使うぜ!

またタダツグさんのアンドロイドに証拠が積まれますね。どれにしますか?
どれどれ……すでに証拠が乗っているアンドロイドには証拠+4、証拠がないアンドロイドなら証拠+2、だと? 結構重たいな。
どのアンドロイドに証拠を積みます? そろそろ女の子タイプ?
(こ、こいつ、誘導を仕掛けてっ!)いや、そんなわけないだろ。ここはセイントでいいかな。
心理戦が繰り広げられております。
では、後攻のタダツグさんの番です。どうしますか?
俺も「挙動不審」を使います! ラー油さんには証拠を+2してもらうぜ。選びな、好きなアンドロイドをよぉ。
ふん。じゃあ俺もセイントにしておくとしよう。タダツグさんに倣ってね。
ふむ……。では次は3ターン目ということで、そろそろアンドロイドカードの特性を説明させてください。
アンドロイドの特性? どういうことでしょう。
じつはアンドロイドたちには、それぞれ特殊な能力が備わっています。
たとえばシャーロット。このアンドロイドは推理力を3消費することで、相手のアンドロイドを1体オープンさせることができるんです。

オープンというのはつまり、アンドロイドかエラーロイドかを公表するってことですよね。
はい。そのうえでオープンしたカードがもしアンドロイドであったとしても場からはいなくなりますし、エラーロイドであればその場でゲーム終了ということになります。ただし、アンドロイドカードの効果を発動するにも推理力が必要です。カード左上にある青いマスの中に書かれた数字のぶんだけ推理力を消費するのでご注意を。
なるほど。ノーコストってわけじゃあないんですね。
加えてあと1つ注意事項がありまして……。
じゃあ試しにアイビーの効果を発動してみようかな。
上田さんとラー油さんの発言がカブった。
ラー油さん、いきなりアンドロイドの能力を使うんですか?
アイビーの能力は「相手のアンドロイドを自分で名指しして証拠を+1する。これを3回繰り返す」というものです。
アイビーかなり強いな!
ただし、今説明が途中でしたけど、アンドロイドは能力を発動すると自分もオープン状態になるんですよ。それなりのリスクを背負うことになりますので多用はしづらくなっています。
そうなんですか!
いや~、危なく安直に使っちゃうところでしたよ。
……。
それを踏まえて、どうしますか?
今回は手札の「追跡」にしようかな。これでタダツグさんのオリバーの証拠を+2します。

面白いですね!
というのも、オリバーだけはちょっと特殊で。このアンドロイドは証拠がピッタリ4になった時だけ、強制オープンされるんですよ。
な、なんですとォ? おい、卑怯だぞラー油!
いや、じつは俺も分かってなかった。たしかにカードにそう書かれてますね。
ここでオリバーがエラーロイドならタダツグさんの負けですけど……いかがですか?
ちぃっ! 俺のオリバーは……残念、アンドロイドだぜ!

ああー。まあ棚からぼたもちとはいかないか。
そしてここでオリバーの特殊能力が発動します。
このアンドロイドは今のように特殊な形でオープン状態になった場合、相手のすべてのアンドロイドに証拠を+1する能力を持っているんですよ。今回でいえばラー油さんのアンドロイドたちはすべて証拠が+1されることになりますね。
なにぃ? オリバーめ、マジシャンというのは伊達じゃない!
タダツグさんにとってはオープン状態のアンドロイドが増える。代わりにラー油さんもすべてのアンドロイドに証拠が蓄積される……なかなかギャンブル性の高い特殊効果!
推理力が着々と増えきてきたことで、ここから場が荒れていきそうな予感がバシバシです!

押され気味のタダツグに一発逆転の好機到来!
場はだいぶ進んで6ターン目。
お互いに3体のアンドロイドがオープン状態ですね。
タダツグさんの残りのアンドロイドはシャーロット、ルーカス、ベン、リリアン。対してラー油さんはシャーロット、アイビー、リリアン、セイントが残っている状況!
かなり迫真の読みあいになってきてますね。
もう推理力が残ってないか……。俺はここでターンエンドだぜ。
マイターン! さて、どうするか……。
おお、タダツグさんが勝負師の顔にッ!
(ヤツの残りアンドロイドは4体。だが、シャーロットとセイントの線は薄いと睨んでいる。となると残りは2択なんだが……)
ごくり……。
くぅ……マスクのせいで表情が読めねえ! ここは「追跡」のカードで様子を見るとするぜ。
なになに、こっちのアンドロイドに証拠+2? 痛いなぁ~。ここはリリアンに証拠を積むとするぜ、くそったれめ!
ラー油さん、それは……。
ちょっと待ってください上田さん。……今、お前さんはなんて言った? ラー油さんよぉ。
は? えっと……くそったれめ!
そこじゃねえ! その前。
え? リリアンに証拠を積む……。
それでリリアンはオープン状態になるのに?
そ、それは……仕方ないからね。
ビンゴ! さてはお前さんのリリアン、エラーロイドではないな?
……ノ、ノーコメントだ。
そして教えてやるぜ。この「追跡」のカード効果は「自分が相手のアンドロイドを選択して証拠を+2する」ってものだ。つまり、証拠を積むアンドロイドは、この俺が指定できるってことなんだよぉ。
なんだと! そうかしまった、焦って効果を間違えちまった!
さっきご自分でも「追跡」のカードは使っていましたし、効果はわかっていたはずなのに。ラー油さん、気が逸りましたね。
まさにそれを指摘しようとしていたのですが……。タダツグさん、あらためてどのアンドロイドに証拠を+2しますか?

……アイビーで。
な、なに? リリアンじゃなくていいのか?
聞こえなかったかい? ここはアイビーでいく!
(こ、こいつまさか……。いや落ち着け。それでもアイビーのアリバイはまだ残っている)
くくく。ラー油さんよ、今こう思ったんじゃあないかい? 「大丈夫だ、アイビーのアリバイはまだ残っている」とね。
ど、どういう意味だ?
今はもう6ターン目……こちらの推理力は6。「追跡」カードにコスト3を割いても、俺のオーラ……じゃねえ、推理力はまだ3残されているんだぜ。
……ここまではOKですよね、上田さん。
Exactly(そのとおりでございます)。まだ推理カードを使いますか?
ここで上田さんメモ。高校時代はアメリカに留学していたそうです。発音がキレイ!
ええ、さらに推理カードを切らせてもらいますよ。そのカードはズバリ、もう1枚の「追跡」! おかわりをさせてもらう!
な、なにッ! まさか……。
ターゲットはもちろんアイビーだぜ、ラー油さん。出しな……てめぇの……エラーロイドを!
ぐああああああああああああ!


オープン……おお、本当にアイビーがラー油さんのエラーロイドじゃないですか! お見事ですタダツグさん。

すごい!
まだラー油さんの場にはシャーロットやリリアン、セイントのカードも残っていたのに、タダツグさんは確信してたんですか?
ふふふ……正直なところ確信とまではいえませんけど。ラー油さんのミスに付け込ませてもらいましたよ。
ぐうっ。

テキストの読み違いでリリアンがエラーロイドじゃないと確信したのは甲殻類でもわかります。でも残りの3人はまだ情報が出そろってなかったハズ。タダツグさんの勝利……まさか「偶然」じゃあないですよねえ?
煽ってくるじゃあないの、甲殻類。事実、運頼みであったことは確かですが、それなりの根拠もありますよ。
興味深いですね。教えてもらえますか?
いいでしょう。残っていたリリアン、セイント、シャーロットのうち、リリアンはさっきカニさんが言ったとおり、ラー油さんのミスで選択肢から除外できました。

問題は残りの2体ですよね。
まずセイントだけど。今回の心理戦でラー油さんが最初に証拠を置いたのがセイントだったこと、覚えてます?
た、たしかにそうだった。
はじめて触れるゲーム。はじめてのアクション。まだ7体すべてのアリバイが完璧なタイミングで、いきなりリスクを背負ってエラーロイド本体に証拠を積むようなリスクはなかなか取れませんよね。
なるほど、それで……。言われてみればたぶん私でも、同じ状況ならアンドロイドに証拠を積んじゃうなあ。
ですよね? だからセイントはかなり早めの段階で除外してました。
そうなると残りはシャーロットとアイビーの2択ですが……。
ここで気になったのは、数ターン前に上田さんが説明したアンドロイドカードの使いどころ。あの時、ラー油さんはノリノリでアイビーの特殊能力を使おうとしていました。にもかかわらず、実際は使うことがなかったんだ。
そ、それは……。
あのとき、上田さんが追加で「アンドロイドの特殊能力を使ったら、そのアンドロイドもオープンすることになる」とルールを説明した瞬間、ラー油さんは急にヒヨり始めたんですよ。そこに引っかかったんだなあ。これはアイビーが怪しいぞ……ってね。
筋は通っていますね。なかなかの名推理でした!
悔しいが俺の負けだぜ……。ゲームに夢中になりすぎて、ところどころ上田さんの説明より前に動こうとしてしまったことが敗因か!
ラー油さん、だいぶノメり込んでいましたもんね。それだけ楽しんでいたってことなのかと。
あらためてタダツグさん、勝利おめでとうございます。ちなみにご自身は誰をエラーロイドに設定していたんです?
ベンですね。僕が女の子タイプのアンドロイドをエラーロイドに設定するわけないじゃないですか。

そのこだわりも大事ですね(笑)。では最後に一発逆転の「リヴィールカード」の説明もさせてもらえますか?
なんですか、そのリヴィールカードって。今回使わなかったですよね。

こちらのカードですが、効果は「相手のアンドロイドを1体指定してオープンする」というものです。今回のタダツグさんのように、相手のエラーロイドがほぼ推理できている状態のときに使うもよし。もう負けるってときの一発逆転で使うもよしの、スペシャルなカードになっています。
チート級のカードですね。でもコストがめっちゃ高い。先攻で13、後攻で12じゃないですか。
そうですね。ただ、このカードは自分のアンドロイドがオープンされるごとにコストがマイナスされるんですよ。
たとえば先攻でアンドロイドが3体オープンされている場合、リヴィールカードのコストは13から10になるってわけですか。
そういうことです! ゲーム後半になると使える切り札みたいなものなので、ぜひ戦略に組み込んでほしいですね。
おもしろいなあ! 負けはしたけどこの『ERROROID(エラーロイド)』、自分でも買いたくなるレベルで楽しかったです。
ありがとうございます。ちなみに本作、たくさんのプレイヤーさんから好評の声をいただいたこともあり、拡張パックも用意しております。その名も『ERROROID(エラーロイド)オルタナティブ』。
『ERROROID(エラーロイド)オルタナティブ』購入ページ
https://shop.wakasa.jp/shop/g/g675100101-01
こちらは『ERROROID(エラーロイド)』の拡張版となり、本体に拡張版を追加することで、さらにゲーム性を高めることが可能となっています。本体を遊んで楽しんでいただいた方は、ぜひこちらの拡張版もチェックしてみてほしいですね。
より高度な心理戦が楽しめそう。これは気になりますね!
ちなみに、今後もこの『オルタナティブ』のような拡張パックでゲーム性を強化していく予定はあったりしますか?
そうですね。はっきり断言はできませんが、まだまだ手を入れたい要素は考えていますし、今後さらなる拡張パックをリリースする可能性はあります。まずは1人でも多くの方に本体である『ERROROID(エラーロイド)』を遊んでほしいですね。
追加拡張パック……これは上田さんの新たなチャレンジってことになりそうですね。期待しています。
トガゲーチームとしても、もちろん応援してますよ!
ありがとうございます。頑張りますね!
それでは、今日のところはそろそろお開きということで……。上田さん、今日はお時間をいただきありがとうございました!
こちらこそ楽しかったです。また遊びましょう!

ライター紹介

タダツグ
締め切りはケツ合わせ系のゲームライター。業界歴は20年以上で、1日のうち大半の時間をゲームに注ぐほか、アニメや映画、マンガなども大好物。仕事柄、多数のゲームに触れる機会が多いものの、趣味の範囲ではお気に入りのゲームをずっと遊び込むタイプ。

双葉ラー油
老舗ゲームブログ『絶対SIMPLE主義』を20年以上運営するブロガー。「知らないゲームを教えたい!」をスローガンに、大作からニッチな作品まで取り扱う。特撮関連の造詣も深い。謎のマスクを被っているが別にプロレスラーではない。