新商品の中から、特にチャレンジを感じるアイテムを紹介する『チャレンジみっけ隊』。
今回見つけたのは、森を歩きながらの謎解き体験です!
しかもつくったのは、木を切らない林業会社。
そして手がかりは、60年前に苗木を植えた人からの手紙。
森にあらわれた魔物の弱点を探して歩くうちに、いつのまにか森の仕組みがわかってしまう、という企画です。
60年前の手紙を手に、森の魔物を封印する

愛媛県内子町の株式会社武田林業が、謎解き森歩き「えひめ森林迷宮 〜60年前の手紙と森の叫び〜」を企画・制作しました。愛媛県の主催で、2026年11月27日(金)まで、伊予市のえひめ森林公園で開かれています。
受付でもらえる謎解きキットには、冊子とえんぴつ、そして封筒がひとつ。中には、にじんで読めない字のある「60年前の手紙」と、不思議な形の木片が入っています。宛名は「みらいのだれか」。

森には3体の魔物があらわれています。枯れ草のつもった森に火をうつす「ホムラこぞう」、根の浅い森をひきずり落とす「クズレおに」、太い枝を広げて若い木に光をわたさない「コボクじい」。園内の句碑や林業学習展示館を手がかりに9つの謎を解くと、「封印の言葉」が見つかります。

さらに難しい第2ステージは、家に帰ってからでも挑戦できます。参加は無料。11月27日(金)までに公式サイトから答えを送ると、抽選でヒノキの香りのスプレーや内子杉の曲げわっぱなど「森の品」がプレゼントされます。
出典:PR TIMES
魔物の正体は、森が抱える課題そのもの

3体の魔物には、モデルがあります。
「ホムラこぞう」は山火事、「クズレおに」は土砂崩れ、「コボクじい」は倒木。どれも、手入れが行き届かなくなった森で起きることです。
だから魔物の弱点も、「枯れ草のない、手入れされた森」「間伐されて、根を張った森」「伐って、使って、また植える森」。
謎を解いて封印の言葉を集めるほど、下刈りや間伐、再造林といった林業のことばが、自然と頭に残っていきます。
林業が抱えている課題を、企業側が「教える」のではなく、参加者が謎を解きながら気付きを得る。
説明を読むより、自分で解いた答えのほうがずっと覚えていられる。その順番がうまいと感じました。
木を切らない林業会社が、森の入り口をつくる

武田林業は、伐採も製材もしない「きらない林業会社」です。
林業を題材に、企画やデザイン、教育、プロダクトで森の課題に向き合ってきました。
日本は国土の約7割が森林なのに、林業で働く人は約3,000人に1人。山はいつも目に入っているのに、入ったことがない人がほとんどです。
同社が掲げる「森の入り口づくり」の、今回の入り口が謎解きでした。
60年前の手紙にも、ちゃんと役割があります。
いま当たり前のようにある森は、だれかが植えて、育ててくれたもの。最後の謎を解いた人は、手紙の差出人からのメッセージを受け取ります。森を歩いた帰り道、目の前の木の見え方が少し変わりそうです。
チャレンジみっけ!
今回見つけたチャレンジは…
- 林業を説明するのではなく、謎を解くうちに森の仕組みがわかるようにした点(ゲーミフィケーション)
- 山火事・土砂崩れ・倒木という森の課題を、3体の魔物として描いた点(課題のキャラクター化)
- 木を切らない林業会社が、森に人を呼ぶ「入り口」をつくった点(本業の再定義)
わかさ生活もみっけ!
わかさ生活も名古屋・大須で、ミステリー専門の書店「謎解き生活」で気になるイベントを開催中なんです!
2025年10月23日のオープンから、この秋で1周年を迎えた「謎解き生活」は、話題の新刊から貴重な絶版古書まで、国内外のミステリーがずらりと並ぶ書店。
その一室で行われているのが、謎解きクリエイティブチーム「KAGENAZO」とのコラボによる、ルーム型の脱出ゲーム『語りかける古書と呪われた部屋からの脱出』。
舞台は、小説家を目指していた青年が忽然と姿を消した下宿部屋。外の音が遮られた静かな部屋で、本棚に並ぶミステリーの名作そのものが手がかりになります。森の実物を手がかりにする「森林迷宮」と同じように、本屋さんだからこそつくれる謎です。
制限時間は40分、1回最大5名で、前売りは1人3,500円。公演期間は11月30日(月)まで。
初心者向けなので、謎解きデビューにもぴったりです。
名古屋に行ったら、ぜひ大須で名探偵になってみてくださいね。
出典:PR TIMES
一緒に考えてみよう
今回のチャレンジは、森が抱える課題の「伝え方」にありました。
山火事や土砂崩れの話も、正しく説明するだけでは、聞き流されてしまうことがあります。武田林業は、それを魔物の物語にして、参加者が自分で答えにたどり着く形に変えました。同じ課題でも、伝え方しだいで受け取られ方は大きく変わります。
あなたなら、人に知ってほしい課題を、どうやって伝えますか?