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元気と明るさで人をつなぐ、“サポーター型”人事として発信しています。杉浦綾です。
今回は、沖縄を拠点に活動する女子サッカーチーム「琉球デイゴス」代表・岩井香寿美さんにお話を伺いました。
アスリートのキャリア支援という枠を超え、沖縄という地域の中で「どんな人でも自分らしく働き、活躍できる社会をつくりたい」。そんな強い想いを感じたインタビューでした。
プロフィール
岩井香寿美(いわい かすみ)

福岡県出身。琉球大学教育学部への進学を機に沖縄へ移住し、観光業やイベント企画など幅広い分野を経験。
2014年の 琉球デイゴス 創設時より広報担当としてクラブ運営に携わり、現在は代表を務める。
一児の母として子育てとクラブ運営を両立しながら、女子スポーツを通じた地域活性化や、アスリートのデュアルキャリア形成、就労ハンディキャップのある人材の就労支援など、「スポーツのその先にある社会づくり」を推進。沖縄県スポーツ推進審議会委員も務め、地域・企業・教育機関と連携した活動を展開している。
沖縄で生きる人の“選択肢”を広げたい

岩井さんの言葉の中で一貫していたのは、沖縄で生きる人たちの可能性を広げたいという想いでした。
観光業を中心とした沖縄では、働き方や時間、収入などに制約があることも少なくありません。
その中で、“やりたいこと”と“生活”のバランスに悩み、選択肢を狭めてしまう人もいる現実があります。
だからこそ、足りないピースを埋めるように、仕組みをつくりたいんです
その言葉からは、単なるクラブ運営ではなく、“地域をデザインする視点”を強く感じました。
アスリートの未来を“現役中”からつくる

琉球デイゴスの選手たちは、日中働きながら夕方に練習を行う生活を送っています。
しかしその働き方は、単なる“生活のため”ではなく、“将来につながる経験”にしていきたいと岩井さんは考えています。
今は“選手”という肩書きがあるけれど、引退したらどうなるのか。その時に、自分には何があるのかを考えてほしいんです
これは決して厳しい現実を突きつける言葉ではなく、“可能性を広げるための問い”だと感じました。
アスリートだけではない、“すべての人”のための仕組み

今回のインタビューで印象的だったのは、この取り組みがアスリートだけに向けられているものではないという点です。
障がいのある方、シングルマザー、時間や体力に制約のある人たち。
それぞれが抱える状況の中でも、無理なく働ける環境をつくること。
できない理由ではなく、活かせる特徴として捉えたい
その言葉に、誰かを“支援する”のではなく、“ともに社会をつくる存在として見ている”視点を感じました。
就労支援とアスリートが重なる理由

障がい者就労支援との連携も、その考え方の一つです。
アスリートが持つ、
・目標に向かって努力する力
・人に寄り添う力
・前向きなエネルギー
それらは、就労支援の現場でも大きな価値を発揮します。
アスリートも、競技との両立や働き方など、さまざまな制約を抱えている存在です。だからこそ、人に寄り添える部分があると思っています
この言葉は、競技経験を“特別なもの”としてではなく、“社会で活かせる力”として捉えていることの表れでした。
沖縄に“戻ってこられる場所”をつくる

岩井さんが描く未来の一つが、“アスリートが沖縄に戻ってこられる環境づくり”です。
県外で競技を続けた選手が、沖縄で競技も仕事も両立できると思える仕組み。
それは、競技者だけでなく指導者や多様な人材にとっても重要なテーマです。
仕事がないから戻れない、ではなく、戻ってきたいと思える環境をつくりたい
その視点は、スポーツの枠を超えた地域づくりそのものだと感じました。
“人がつながる場所”としてのクラブへ

琉球デイゴスが目指しているのは、強いチームであること以上に、“人がつながる場所”になること。
アスリート、企業、地域、そして多様な背景を持つ人たちが交わることで、新しい価値が生まれていく。
ここに関わることで、その人の人生が前に進む場所にしたい
その言葉に、クラブの存在意義が凝縮されていました。
編集後記
今回のインタビューを通して感じたのは、岩井さんは“チームをつくっている人”ではなく、“社会をつくろうとしている人”だということです。
アスリートのためだけではない。沖縄のためだけでもない。
いろんな制約がある中で、一人ひとりが自分らしく働き、生きていける社会を目指す。
そのために、足りないピースを埋めていく。
その姿はまさに、
「誰かの可能性を本気で信じている人」でした。
琉球デイゴスのこれからが、どんな未来をつくっていくのか。 とても楽しみです。そして私も何か力になりたいと強く思いました。