Chapter0 イントロダクション~ことばとどんなカンケイ?~
なべとびすこさんは“ことば”とどんな関係ですか?
はい、私は“言葉を遊びたおす者”です。

Chapter1 遊ぶ言葉と、本音を映す言葉――なべとびすこさんと“言葉”の原点
小さいころの言葉との距離感を教えてください。

実は幼いころは、言葉が好きなわけではなかったんです。国語が好きだったわけじゃないですし、本もあまり読んでいませんでした。
そんななべとびすこさんが言葉を意識するようになったきっかけはなんだったのでしょう。
最初のきっかけは、小学生のころに好きだった嘉門達夫さんの『替え歌メドレー』です。
たとえば、『函館の女』の“はるばる来たぜ 函館”を、“キャラメルひろたら 箱だけ”と替えたものがあります。
その“函館”と“箱だけ”という言葉の響きが似ているんですけど、当日は元の歌もあまり知らずに、なんとなくの雰囲気で笑っていたような気がします。
今はヒップホップも好きなのですが、ダジャレや韻など、言葉の面白さを意識した原点は嘉門達夫さんですね。
嘉門達夫
嘉門達夫(かもん たつお、本名:鳥飼達夫、1959年〈昭和34年〉3月25日生まれ)は、大阪府出身の日本のシンガーソングライター、コミックソング歌手。現在は芸名を「嘉門タツオ」に変更して活動中。日常のクスッとするネタや替え唄で長年人気を集めている。
文章そのものよりも、最初は言葉の響きや面白さに惹かれていたんですね。
そうですね。嘉門達夫さんのほかに、『忍たま乱太郎』(漫画版は『落第忍者乱太郎』)も好きでした。
室町時代が舞台なのに“トイレットペーパーパニック”という言葉が出てくるんです。その時代にはまだトイレットペーパーはないので、メタ的なギャグなんですよ。
子どものころはその意味を知らずに読んでいましたが、“トイレットペーパーパニック”という響き自体が面白くて笑っていました。
子どもは、意味を知らない言葉でも、語感や響きで面白がることがあると思います。嘉門達夫さんや『忍たま乱太郎』のギャグには、そうした感覚的な面白さがあったんです。
その後、成長する中で、言葉への意識はどのように変化していきましたか。
言葉に強く興味を持つようになったのは、高校生ぐらいからですね。きっかけは音楽でした。そのころMr.Childrenやthe pillowsにハマったんです。
特にthe pillowsの歌詞には、それまで誰にも言ったことのなかった自分のネガティブな感情が書かれていて、“知らない人なのに、私が思っていたことを全部言ってくれている”と感じました。歌詞を通して、初めて心から共感するという感覚を知ったんです。
社会人になってからはハルカトミユキに出会い、当時一番悩んでいたことが、そのまま歌詞になっているように感じました。
the pillows
the pillows(ザ・ピロウズ)は、1989年に結成された日本のオルタナティヴ・ロックバンド。山中さわお、真鍋吉明、佐藤シンイチロウの3人体制で長年活動し、独自の洋楽的センスを感じさせる疾走感あふれるロックサウンドと、心に寄り添う切なくも力強いメロディで、多くのミュージシャンやファンから熱狂的な支持を集める。2025年1月に解散。
ハルカトミユキ
ハルカトミユキは、日本の女性2人組フォーク・ロック・ユニット。メンバーはハルカ(ボーカル・ギター)とミユキ(キーボード・コーラス)で、2012年にデビュー。文学的な歌詞と叙情的なサウンドが特徴で、アニメの主題歌なども手掛けている。
これまでに出会った言葉の中で、特に印象に残っているものを教えてください。
ハルカトミユキの『Vanilla』という曲にある、“狂えない 狂えない 狂ってしまえない”という歌詞です。
ハルカトミユキ『Vanilla』
この曲は、私が世界で一番好きな曲です。
当時、いろいろとしんどいことがあり、“これほどしんどいのなら、いっそ狂ってしまえたらいいのに”と思いながら過ごしていました。そんなときにこの曲を聴いて、“本当にそうだ。私はずっと狂えないままだったんだ”と、自分の感覚を言い当ててもらえたように感じたんです。この言葉が、私にとって一番核にあるものかもしれません。
好きな言葉と苦手な言葉を教えてください。
“本物っぽさ”のある言葉が好きです。
the pillowsやハルカトミユキの歌詞も、私の内側を言い当てようとして書かれたものではありません。作り手自身が、自分の内側から本当のことを出してくれて、そこに私が勝手に共感しているんです。
一方で、深い意味やメッセージ性がなくても、韻の踏み方や言葉の使い方そのものが面白いものにも惹かれます。意味と面白さが一緒になっていれば一番いいですが、必ずしも両方が必要なわけではありません。
本物であるかどうかというより、“本物っぽさ”を感じられるものが好きなのだと思います。言葉の方から私の内側へ勝手に踏み込んでくるのではなく、ある程度の余白があり、そこへ私自身が近づいていける。そんな表現が好きですね。

苦手なのは、人の心の内側や、不確定な未来を勝手に決めつける言葉です。
たとえば、私は女性らしいフリルのついた服が苦手で、自分が好きな服を着ています。それを見て“センスがない”“おしゃれではない”と言われても、その人の価値観なので腹は立ちません。でも、“本当はもっとかわいい服を着たいんでしょう”と言われると、ものすごく腹が立つんです。“女の子はみんなかわいいものが好き”という偏見から、私の内側を勝手に決めつけられているように感じるからです。
結婚したくないと言ったときに、“いつか結婚したいと思える人が現れるかもしれない”と言われるのも苦手です。これまで私が考えてきたことを知らないまま、相手の価値観で私自身や未来を決めつけないでほしいと思います。
Chapter2 “情”と“景”を結ぶ31音―― 短歌との出会いと制作について
“なべとびすこ”という作家名の由来を教えてください。

昔から”なべ”というあだ名で呼ばれていました。
あるとき、先輩と『びすこ文庫』という書店へ行く予定を立てた際、先輩がスケジュール帳に、その予定を略して”なべとびすこ”と書いたんです。その文字の並びを見た先輩が「めっちゃかわいくない?」と言って、私も確かにかわいいと思いました。「何かを始めたら、その名前を使いますね」と話していたのもあって、この名前を使っています。
作家名となるとそれだけで何時間も考えてしまいそうですが、スッと決まったんですね。
そうですね。
ただもともと、人が偶然生み出した“意味のない名前”がいいとは思っていたんです。
意味を込めすぎると、自分にも相手にも“自分はこういう人間です”と幅を狭めてしまいますから。
このペンネームにしたことで、よく「ビスコが好きなんですか?」と聞かれますが、実は特別好きなわけではありませんが、よくビスコをお土産にもらえるので、それはラッキーですね。
替え歌から言葉に関心を持つようになったとおっしゃっていましたが、そこから短歌を始めたのにはどんなきっかけがあったのでしょう。
きっかけは、ハルカトミユキのハルカさんが短歌も作っていると知ったことです。
私が初めて買った歌集も、ハルカさんが当時、本名名義で出していた『空中で平泳ぎ』でした。しかも、書店ではなくライブハウスの物販で買ったんです。
実際に読んでみていかがでしたか。
ハルカトミユキの歌詞とつながっているように感じる短歌も多く、“この短歌とあの歌詞は連動しているのかな”“曲名はここから来ているのかもしれない”と、ファンならではの楽しみ方ができました。
あとは、曲とは関係のない短歌も、“短歌では、こういう表現をしていいんだ”という発見がたくさんありましたね。好きな音楽とのつながりを探すところから入り、次第に短歌そのものへ惹かれていった感じです。
好きな短歌や、影響を受けた歌人を教えてください。
たくさんいますが、やはり最初に紹介したいのはハルカさんです。
『空中で平泳ぎ』という歌集のなかにある“取り返しつかない染みを絨毯につけたい 一度だめになりたい”という短歌には、当時の自分の気持ちと重なるものがあって印象的でしたし、今読んでも、ほんとうに共感できるなと思います。
あとは岡本真帆さんや宇野なずきさん、岡野大嗣さんの短歌も好きですね。
また、上坂あゆ美さんは、作品だけでなく人としても、自分自身の内側から出てきた“リアル”を見せてくれる方ですごく好きです。
短歌の言葉は、どのような瞬間に思いつくことが多いですか。また、どのように作品へ仕上げていくのでしょうか。

何かがあった直後より、後から“あのとき、ああだったな”と思い返して短歌にすることが多いですね。通勤に1時間かかるので、主に電車やバスの中で書いています。
一方、ワークショップや吟行では、街を歩きながら拾った風景と、自分の内側にある感情を結びつけて作ります。
毎回すぐにパッとできるものなのでしょうか。
場合に寄りますね
ただ最初から31音すべてが浮かぶわけではありません。出来事をSNSに残したり、気持ちのいいフレーズをメモしたりして、後から組み合わせています。
私は、たくさん作って、たくさん捨てるタイプです。ただ、捨てた短歌で使った言葉が、別の作品に生きることもあります。“ここだけ変えれば使える”“これでいいんや”と気づく瞬間は、アハ体験のようで楽しいですね。
言葉にしないと決めていることや、避けている表現はありますか。
苦手な言葉のところでお話ししたことと重なるのですが、“こう思ってほしい”と受け取り方を求めたり、“あなたはこういう人だから、こうなりなさい”と相手の内面を決めつけたりする表現は避けています。
相手を傷つけてでも深くえぐる表現も好きですが、自分でつくるときは少し濁すことが多いですね。
『デデバグ』にも、“だろう”や“でしょう”で終わる短歌がたくさんあります。誰かを傷つけないように断定を避けようとしているのかもしれません。
実際にもらった感想で、印象に残っているものはありますか。
歌集を読んでくれた友人に言われた「めちゃくちゃなべやった」という言葉が印象に残っています。
短歌にはさまざまな作為が入ります。隠したいところを隠したり、フィクションを交えたりもするので、普段の自分とは少し離れていると思っていました。一人称も“私”や“うち”ではなく“僕”を使っていますし、関西弁の短歌もありますが、基本的には標準語で書いています。
だからこそ、そう言われたことが意外でしたね。
作ったときは“表現したいものを出すにはまだ純度が足りない”と思っていたんですが、その感想をもらったことで、自分の中にあるものを、思っていたとおり作品に出せていたのかもしれないと思えて、自信にもなりました。

Chapter3 バグを直さないまま生きる――第一歌集『デデバグ』について

間違ったまま、不具合のまま、それでも今日を生きる
なべとびすこ、待望の第一歌集
歌集『デデバグ』出版のきっかけを教えてください。

大きなきっかけになったのは、2023年9月に、憧れていたハルカさんとイベントをご一緒したことです。
ハルカさんから短歌のイベントを手伝ってほしいと声をかけていただいた際、私は藤宮若菜さんとの共同企画を提案したんです。そのイベントには自分はスタッフとして参加しました。
藤宮さんがふさわしいと思っていたので、その提案は最適解だったと思っていますが、憧れの方と一緒にイベントを作れる貴重な機会に、「私も一緒に短歌をつくっていいですか」と、駄目元でも言えなかったことが心残りでした。
いつかきちんと自信をつけて言えるように、まずは歌集の出版を目指そうと決めました。
そこからどのように動いていったのでしょう。
2024年は、応募できる新人賞にはすべて出すことを目標にして、1年間で600〜700首ほど作りました。思うような結果にはつながりませんでしたが、たくさん作って応募し、さまざまな反応をもらう中で、少しずつ自信がついていきました。
賞を取れなかったとしても、どこかで出版してもらえるように動こうと決め、2025年に左右社の問い合わせフォームから、“御社から歌集を出したいです”と自分でお願いしました。それが、第一歌集『デデバグ』の出版につながったんです。
この『デデバグ』という不思議なタイトルには、どのような由来があるのでしょうか。
『デデバグ』は、バグを取り除く“デバグ”から作った造語です。
再起動すれば直るものの、原因はわからない不具合ってありますよね。私は、間違いやエラーを完全に取り除く社会になったら、自分も早々に取り除かれるだろうという気持ちがあるんです。
私は、間違っているものや、エラーとされるものをよく短歌にしています。私自身も自分をバグのように感じることがあるので、“バグを取り除かない”“直さないまま生きる”という選択肢を表すために、“デバグ”へもう一つ“デ”を付けました。
『デデバグ』全体で大事にしている軸やテーマを教えてください。
この歌集には“嘘”がとても多く登場します。
明確に“嘘”と書いているものだけでなく、“ふり”や“演技”など、偽物や嘘にまつわる短歌がたくさんあるんです。
本当のことだけでなく、作った部分を含むものを“これが本当です”と出すことには抵抗があったので“嘘をついている”と明示したんです。
作品を“これが本当です”と押しつけるのではなく、嘘も本当も含まれているものとして、読んだ方に自由に感じてもらう。そのための余白も、この歌集の軸になっていると思います。
今作で挑戦したことや、苦労したことを教えてください。
二つあります。
まず10年以上かけて作った約3000首から、歌集に収録する約300首を選ぶ作業に苦労しましたね。自分の好きな作品だけを集めると、似た短歌に偏ってしまい、同じことを言ってばかりの歌集になってしまいます。そこで、自分の好みだけでなく、歌集全体の幅を考えながら選びました。
もう一つ挑戦だったのが、出版社から歌集を出すことです。
これまでの私家版歌集では、自分で構成を考え、誤字を人に確認してもらう程度でしたが、今回は監修さんや編集担当さんから、作品についてさまざまな意見をいただきました。
普段の私なら、“経験のある方の意見が正しい”と、すぐに自分のこだわりを変えてしまいます。ただ、今回は後悔しないためにも、簡単に希望を引っ込めず、“私はこうしたいです”と伝えるようにしました。
いつもは自分が折れれば丸く収まると思うタイプなので、丸く収めることより、自分の気持ちを大切にすることに、これまでで一番挑戦したと思います。

Chapter4 短歌に隠した遊び心――『デデバグ』のお気に入り短歌をひもとく
(苦しいと言っちゃいけない苦しいと言っちゃいけない)とても「 」
この短歌は初期に作ったものです。丸括弧の中は心の声で、そのあとに、実際に発する言葉を入れる「」が来るのですが、中は空欄になっています。
短歌は5・7・5・7・7ですが、この作品は空欄を除くと、最後が“とても”の3音で終わっています。定型から考えると、空欄には4音の言葉が入ると予測できるんです。それが“苦しい”なのか、“苦しいと言ってはいけない”から別の4音を入れたのか。読んだ方が言葉を入れることでどのようにも完成する歌になりました。
「死にたい」を「生きたい」にする翻訳機こわしてカニカマよりカニが好き
苦手な言葉のときにもお話しした、あなたは本当はこう思っているんでしょ? というのが嫌だということがもとになってできた歌です。
“死にたい”と言っている人に対して、“本当は生きたいという心の声なんだよ”と決めつける反応が、この短歌でいう“翻訳機”に当たります。
“死にたい”という気持ちをエラーとして、“生きたい”へ簡単に言い換えるのは、ある意味ではデバグですよね。その翻訳機を壊すことによって、“死にたい”を“生きたい”に変えず、そのまま受け入れようとしているんです。
間違ったコードでそのまま弾き切ってあなたは私を許してくれる
『デデバグ』には、バグやエラーを題材にした作品が多く収録されています。この短歌もその一つです。
この歌は、ライブ中にミスをしても演奏を止めずにそのまま弾き切る姿を見たのがきっかけでできました。
ミスも含めたライブを見ていて、間違いやバグのように感じている自分も、許してもらえたように思えたんです。
また音楽にまつわる作品が今作に含まれているのは、ハルカさんやハルカトミユキから影響を受けたものも多くあります。『エラーコード』から『Merry Monday』までの連作は、ハルカトミユキについて書いた短歌でもあります。
解散のニュースはあの子にも届く揺れてるだろう生きてるなら必ず
死ぬまでそこで遊んでくれよ白黒のギターをピストルみたいに持って
この二つの歌が含まれている『氷を燃やす』という連作は、ほとんどthe pillowsについて書いたものです。
前者は、昔the pillowsのライブへ一緒に行っていたものの、最近はほとんど遊んでいない友人のことを考えながら、書いた作品です。
後者はthe pillowsを知っている方なら、山中さわおさんがライブで白黒のギターをマシンガンのように構える姿だとわかると思います。まだ誰にも“さわおさんですか”と言われたことがないので、the pillowsを好きな方に届けば、うれしいです。


Chapter5 ペリー来航も、ヤッホホゴリラも短歌になる――短歌のボードゲーム『57577 ゴーシチゴーシチシチ』について

短歌をボードゲームにした理由を教えてください。

実は『57577 ゴーシチゴーシチシチ』より前に、『ミソヒトサジ』というボードゲームを作っていたんです。5音と7音の言葉が書かれたカードを組み合わせて短歌を作るというコンセプトは、そのころからありました。
『ミソヒトサジ』を作ったのは、短歌の面白さを知ってもらいたかったからです。私が急に短歌を始めたため、昔からの友人には“急に短歌ってどうしたん?”と驚かれました。私自身は短歌をとても面白いと感じていたので、みんなにも作ってほしいと思ったんです。
しかし、“短歌を作るのは難しい”“作った短歌を発表するのが恥ずかしい”と言われてしまいました。それなら、簡単に作れて、恥ずかしがらずに発表できる方法なら参加してもらえるのではないかと考え、ゲームという形にしました。

https://nabelab00.thebase.in/items/5804278(販売ページ)
カードの言葉は、どのように選びましたか。
『57577 ゴーシチゴーシチシチ』は幻冬舎さんから出版することもあり、たくさんの方に届くよう、組み合わせやすい一般的な言葉を中心にしました。
ただ、それだけでは引っかかりのない短歌になってしまうので、“ペリー来航”“小野妹子と”“ムーンウォークで”など、面白い言葉も入れています。
低学年のお子さんは、“ペリー来航”や“小野妹子”の意味を知らないかもしれません。それでも、響きや雰囲気だけで楽しめると思うんです。ゲームで遊んだあと、教科書で“小野妹子”を習ったときに、“あのときの言葉だ”と思い出してもらえたら面白いですよね。
たしかに、短歌ではあまり見ない言葉も多く収録されています。カードを見ているだけでも面白いです。なぜ、このようにされたのでしょう。
私自身、意味がわからなくても、言葉の響きや雰囲気だけで楽しんできたからです。
ほかにも、“ヤッホホゴリラ”という造語や、“忍者の里に”のようなフィクションを感じる言葉を入れたり、場所や時間、季節などを表すカードのバランスも考えて入れています。
“どっか〜ん!”という擬音や“!”などの記号も、一般的な短歌のイメージにはないものです。
短歌は堅いものではなく、さまざまな表現ができると知ってもらうために、そうしたカードもあえて入れました。

Chapter6 言葉は“爆裂面白コンテンツ”――なべとびすこさんからのメッセージ
なべとびすこさんにとって、「言葉」とはどのような存在でしょうか。

遊びたおすものであり、遊びたおしても遊びたおせない“爆裂面白コンテンツ”だと思います。
造語も遊びの延長で、“こんな言葉があったら面白いな”と考えて作るのが好きですし、誰かが作った造語を見るのも好きです。短歌や歌詞を読むときも、書かれていないことを想像しながら楽しんでいます。
ダジャレや替え歌のように笑える面白さもあれば、文学的に考えたり、さまざまなことを感じ取ったりする面白さもある。作る側にも、受け取る側にも楽しさがあります。
どれだけ面白がっても、まだ面白い。自分が今楽しんでいるところも、まだ浅瀬にすぎないと思うほど、言葉は果てしなく面白いものなんです。
最後に、これから短歌を始める方へ、メッセージをお願いします!
やりたいと思ったらできるだけやってみてください。
短歌に興味はあるけれど、何から始めればいいかわからないという方も、まずは実際に動いてみてほしいです。
入門書を買う、講座やワークショップへ行く、気になる歌集を手に取る。歌集は少しハードルが高いと感じるなら、アンソロジーやエッセイのついた短歌の本から入ってもいいと思います。
これは短歌に限りません。気になったら、フットワーク軽く挑戦してみる。やってみて合わなければ、やめてもいいんです。何もしないまま“あのとき、やっておけばよかった”と後悔するより、実際にやってみて“自分には合わなかった”とわかる方がいい。だから、気になったことには何でも挑戦してみてください。
もちろん、育児·家事·介護だったりで時間が取れなかったり、持病などで簡単に動けない人もいると思います。でも、できる範囲だけで動けそうなチャンスを見つけたら、ぜひ動いてみて欲しいです。
私もオンラインを含めて、いろんな状況の方に短歌に触れてもらえる機会を作っていきたいと思っています。

インフォメーション
〇出版物

間違ったまま、不具合のまま、それでも今日を生きる
なべとびすこ、待望の第一歌集

https://www.gentosha-edu.co.jp/smp/book/b584749.html(幻冬舎作品ページ)
〇SNS
note:https://note.com/nabetobisco
通販:https://nabelab00.thebase.in/
TANKANESS(短歌のすみっこを伝えるWebマガジン):https://tankaness.com/
〇イベント
9月25〜27日 ティナレンテ(TinaLente)(〒530-0015 大阪市北区中崎西1-7-28〈済美公園北〉)にて『デデバグ・リリライト』短歌作品展示
9月27日 なべとびすこ『デデバグ』刊行1周年記念『なべとびすこ短歌イベント「デデバグ・リリライト」』
◆LIVE:ハルカトミユキ
◆トーク:ツマモヨコ、なべとびすこ
◆公開歌会:江戸雪、門脇篤史、雲居ハルカ、谷じゃこ、なべとびすこ、藤宮若菜
司会:牛隆佑 見てる人:ツマモヨコ、ミユキ
イベントリンク:https://lit.link/dederere
チケット:https://lateral-osaka.com/schedule/2026-09-27-20143/
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