デュオラちゃん、盲導犬協会に入学前、パピーウォーカー小林さんに改めてインタビュー!

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デュオラちゃん、盲導犬協会に入学前、パピーウォーカー小林さんに改めてインタビュー!

イントロダクション

この連載の第1回に登場した、パピーウォーカーの小林さんご夫妻とデュオラちゃん。
最初の取材から8か月が経ち、小さかったデュオラちゃんは体も大きくなり、すっかり成犬の見た目に。

そして今、デュオラちゃんは小林さんご夫妻のもとを離れ、盲導犬になるために盲導犬協会へ入学する日を迎えようとしています。

今回は、前回のインタビューから8か月の間に感じたデュオラちゃんの成長や、お別れを目前にした小林さんご夫妻の思いをうかがっていきます。

デュオラちゃんの過去記事はこちら

  

Chapter01 デュオラちゃんの8か月の成長

  

  

――前回取材させていただいてから8か月が経ちました。すっかり大きくなったデュオラちゃんですが、性格には何か変化はありましたか。

知っている人にはとてもフレンドリーですが、知らない人が真正面から近づいてくると、引いてしまうところがあります。ただ、人がたくさんいる場所では落ち着いて歩けますし、飛びつくことも一切ありません。
もっとラブラドールらしく、もう少しやんちゃでもいいのかなと思うくらい慎重で、相手の人や犬の様子をよく見ています。ほかの犬が近づいてきても、すぐに遊びたがるのではなく、まずは相手の様子を見るんです。以前よりもやんちゃさが落ち着いて、大人になったなという印象です。

  

――以前の取材ではデュオラちゃんはお腹を壊しやすいとおっしゃっていましたが、今の調子はいかがですか。

今はだいぶ安定して、楽になりました。
今でも僕はデュオラのすぐ横で寝ているのですが、小さいころは、夜中にデュオラがトイレへ行くと音がするので、そのたびに目を覚まして様子を確認していました。今はそういうこともありません。お腹の調子も落ち着き、順調に成長してくれています。

  

――さきほど、「やんちゃさが落ち着いて大人になった」とおっしゃっていましたが、他にも日々の暮らしの中で、“大人になったな”と感じるところはありますか。

私たちが忙しくしているとき、デュオラはいつも後ろについてくるんです。
そんなときに「ごめんね、今からハウスに入って」と声をかけると、自分からすーっとケージに入ってくれるようになりました。こちらの言葉を聞き分けられるようになったところに、成長を感じます。

最近は、何も言わずに僕が視線を送るだけで、自分からケージに入ってくれることもあります。

  

――この8か月で、印象に残っている思い出や、できるようになったことはありますか。

僕たち2人とも家を空けるときは、デュオラをケージに入れて留守番させています。今では2時間ちょっと家を空けても、静かに待っていられるようになりました。
以前は、待っている間にトイレシートを引っ張ることもありましたが、今はそうしたいたずらもありません。ずいぶん落ち着いて待てるようになったんだなと、安心しています。

また、デュオラを迎えてから、一度も吠え声を聞いたことがありません。小さいころ、寂しそうにクンクンと鳴いたのも、最初の2日ほどでした。私たちとしては“少しくらいしゃべってよ”と思うほど、吠えない子です。

多分、デュオラ自身も、吠える犬が苦手なので、吠えないんだと思います。

  

――体が大きくなったことで、大変になったことや、散歩での変化はありましたか。

体が大きくなったからといって、大変になったことは特にありません。
散歩中に急に走り出すこともなく、落ち着いて歩いてくれます。
むしろ、僕がデュオラを引っ張ることのほうが多いくらいです。

――デュオラちゃんを引っ張ることが多い、というのは?

吠える犬がいる家の近くに来ると、“あ、この家の犬、また吠えるんでしょ”というような顔をして、“もう行きたくない”と歩くペースがすごくゆっくりになるんです。
そんなときは、私たち2人で一生懸命引っ張ったり、後ろから押したりしています。

その道に入った瞬間に歩くペースが遅くなるので、分かっているんでしょうね。

  

――慎重な性格だからこそ、こちらが引っ張る場面もあるんですね。
吠える犬には怖がってしまうデュオラちゃんですが、人の多い場所には慣れてきたのでしょうか。

海の近くに魚市場があって、土日になると多くの人が集まります。
人混みに慣れさせるため、あえてそういう場所へ連れて行くようにしているんです。
最初は僕が引っ張らないと進めないくらいでしたが、今は自分から落ち着いて歩けるようになりました。人が多い場所へ行くと、いろいろな人から声をかけられます。デュオラもうれしそうですし、それもよい勉強になるのかなと思っています。

  

Chapter02 送り出す日を前にした家族の思い

  

――盲導犬協会への入学が近づき、デュオラちゃんへの接し方で意識して変えたことはありますか。

入学が近いからといって、特別に始めたことはありません。
その時期に応じて訓練士さんから教えていただいたことを、日々の生活の中で練習しています。

  

――盲導犬協会へ送り出す今、どんな気持ちなのでしょうか。

1頭目のときは無我夢中で、できることを精いっぱいやり、とにかく盲導犬になれたら、それに越したことはないと思っていました。
2頭目のデュオラを育てる今回は、経験があることで、自分たちにも少し余裕が生まれたのかもしれません。その分、1頭目のとき以上に情が移り、送り出すことへのさびしさが大きいですね。

でも、この子には、盲導犬になるために生まれてきたという宿命があるからね。寂しい気持ちはありますが、盲導犬になってほしいと思っています。

  

――改めて、デュオラちゃんと過ごした時間は、どんな時間でしたか。

毎日、デュオラが暮らしの中心でした。
僕たちは夫婦2人なので、余計にそう感じるのかもしれません。夫婦の会話も日々の生活も、いつもデュオラを中心に動いていましたね。孫たちが遊びに来たときも、やっぱりデュオラが家族の中心になるんです。そういったこともあって、やはり送り出すのはさみしいです。

  

――やっぱり、1年近くも一緒に過ごした子を送り出すのはさみしいですよね……。
3頭目のパピーウォーカーは検討されているのでしょうか。

今はまだ、決められません。
まずは、デュオラが盲導犬になれるかどうかですね。私たちには、この子に盲導犬になってほしいという強い思いがあります。もし盲導犬になれなかったら、心が折れてしまうと思うんです。そこから立ち直り、もう一度、次の犬を育てるだけの力が残っているかは分かりません。

こればかりは盲導犬協会の方から声がかからないばかりはわかりませんが、パピーウォーカーを続けることは嫌ではありません。デュオラがいる生活は、本当に楽しいことばかりでしたから。

  

Chapter03 入学式の様子

入学式

9月某日、中部盲導犬協会で行われた、パピーの盲導犬協会入学式に参加してきました。

まず、実際に盲導犬と生活している視覚障碍者の方から、日々の暮らしについてお話をうかがいました。

これまでは、行きたい場所があっても自由に出かけることが難しく、家で過ごすことが多かったそうです。しかし、盲導犬と生活するようになってからは、「外に出たい」と思ったときに出かけられるようになり、生活が大きく変わったとうれしそうに話されていました。

続いて、パピーウォーカーさん一人ひとりからコメントがありました。

共に過ごしてきたパピーと離れるさみしさをにじませながらも、これまで一緒に過ごせたことへの感謝、そして何より「盲導犬になってほしい」という熱い思いが、それぞれの言葉で語られました。

続いて行われたのは、感謝状の贈呈です。

少しずつお別れのときが近づき、会場にはさみしさが漂っていました。一方、そんな人たちの気持ちを知ってか知らずか、パピーたちはどこかワクワクしているような表情。

その姿に思わず笑顔がこぼれ、さみしさの中にも、どこか和やかな空気が流れていました。

式の最後には、パピーウォーカーさんや訓練士の皆さんと一緒に集合写真を撮影しました。

リードのお渡し会

いよいよパピーウォーカーさんから訓練士へリードが手渡されます。
これまで家族の一員として大切に育ててきたパピーを、これから訓練を担当する訓練士へと託す瞬間です。

一頭一頭、名前を呼ばれ、リードが手渡されていきます。兄弟犬が先に奥の部屋に向かう様子を見守っているデュオラちゃん。

小林さんとデュオラちゃんの最後の触れ合いです。

式のときと同じように、お別れのさみしさと「これから頑張ってほしい」という思いが会場を包む中、パピーたちは一頭として振り返ることなく、どこか楽しそうに訓練士さんと奥の部屋へ向かっていきます。

そんな姿に、見送る側からも思わず笑いがこぼれました。

中には、「これで旅行に行けます」と、少し肩の荷が下りたように話すパピーウォーカーさんの姿も。

さみしさだけではなく、やりきったという安堵や、これから始まる新しい生活への期待も入り混じる、そんなお別れの時間となりました。

パピーウォーカーさんからたっぷりの愛情を注いでもらい、ここまで成長してきたパピーたち。
これからは訓練士とともにさまざまな訓練に取り組み、盲導犬を目指して新たな一歩を踏み出します。

頑張れ! デュオラちゃん!

デュオラちゃん2か月の記録
デュオラちゃん1歳の記録

インフォメーション

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