『BitSummit the 13th』とは?
「国内のおもしろいインディーゲームを海外に向けて発信していく」という趣旨の元、2013年から京都で開催されているインディーゲームのイベント「BitSummit」。日本最大のインディーゲームイベントとして知られており、デジタルからアナログ、更にはXRまで、インディーならば媒体、ジャンルは問わない構成。
ゲームの展示だけでなく業界の著名人による基礎公演、ゲーム音楽に関わるトップミュージシャンによるセッションなども行われている。才能と熱気がぶつかり合い、世界に向けて噴き出す1年に1度のお祭りである。
公式サイト
……と、いうわけで!
今回はわかさ生活の上田さんが会場で撮影した写真を元に、この私、双葉ラー油が注目ゲームと会場の様子を紹介するタッグ記事になっております!
「わかさ生活の上田さん」とは?
説明しよう!わかさ生活で働く普通のサラリーマンというのは表の顔。
裏の顔は、自分でもカードゲームを作ってしまうほどのカードゲームマニアなのだ!
なんと、新しいカードゲームの制作も進行中という噂もチラリホラリ。
今後もDEKIRU!および当連載に登場するかもしれないので、名前を覚えておこう!
個人的に京都に行くのが距離的に厳しいのと、アナログゲーム関連は門外漢なので非常にありがたい!

会場は京都市勧業館みやこめっせ。
入口からして広々とした場所で、協賛している錚々たるメーカーロゴもズラリと並んでおります。サイバーな妖怪たちが踊るロゴがクール!
今年のテーマである「Summer of Yokai / 妖怪たちの夏祭り」が反映されたステキなデザイン。

出展ブースは300以上。広々とした会場で様々なゲームがひしめいていて、実に賑やか。手作り感のあるブースが目立って良い雰囲気ですね。
双葉ラー油が気になったアナログゲームはこれだ!
送られてきた写真で気になったゲームだと……。
オバケパレード

名前も見た目も可愛いこちらのアナログゲーム、なんと大学生のゲームデザイナーであるイブインクさんが一人で制作してるそうです。いわゆる「坊主めくり」ゲームの変形。カードをめくって御札を見つけてオバケを他のプレイヤーに押し付けていき、押し付けられたオバケで「オバケパレード」が完成してしまったプレイヤーは脱落。最後まで生き残ったプレイヤーが勝利というルール。
ルールが分かりやすいし、「百鬼夜行」ではなく「オバケパレード」にするセンスが好みですね。
詳細はこちら
https://booth.pm/ja/items/6404924
アイドルアライブ

対戦型のカードゲームである『アイドルアライブ』は、3人のアイドルとカードを選んでデッキを構築。
勝負はパフォーマンスやファンサでファンを取り合うライブバトル!中にはデメリット効果を持つ厄介ファンもいるので要注意!
という内容をアナログゲームでやっているのがスゴい!
ゲームで使うアイドルのコマには正面姿と後ろ姿の両方があるので、テーブルの上で本当にライブをやっているようなのがアイデアを感じるところ。
詳細はこちら
マーロの休日

『マーロの休日』はスマホを使ってAIキャラクターと会話するアナログゲーム。
カードを引いて決めた単語やテーマを上手く活用し、高貴でかわいいマーロ姫とどのくらい上手く会話できるか?
というルールで、なんと会話はプレイヤーによる音声入力!これはガチなアドリブ力とトーク力が試されるゲーム。
AI関連のサービスを多く展開するSpiralAIと、数々のアナログゲームを手掛けた渡辺範明氏の共同開発。制作体制もデジタルとアナログの融合になってますね。時代だなぁ。
会場で実際に体験した上田さんのトーク結果は……。

100点満点中15点!マーロ姫、なかなか手厳しい!休日は返上だ!
詳細はこちら
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000120221.html
まっくらダンジョン

『まっくらダンジョン』はノートに書いた自作ダンジョンを冒険するローグライクゲームというコンセプト。
クリアファイルとシートを組み合わせ、テレビゲームのような操作をすべて手書きで行う。デジタルを力技でアナログに落とし込んだゲームですね。
ノートにダンジョンやモンスターを書いて遊んでいた、子供の頃の思い出を形にしたようなアイデアが面白いところです。
詳細はこちら
https://booth.pm/ja/items/4298876
焼きそば

続いてはどう見ても焼きそばの写真!これはどんなアナログゲームなんだ!?
と確認したらただのお昼ご飯の写真でした。
フードエリアにて、明治43年に創業した伝説の大衆中華料理店「淺草來々軒」を限定復活させたそうで……美味しそう!
アナログゲーム以外も盛りだくさん!
そんなわけでここからはアナログゲーム以外を見ていきましょう!
エソファガイズ

Switch/PS4/XBOX/PCで発売されたばかりの『エソファガイズ(Esophaguys)』。
首の長いお年寄りたちを操作するゲームで、最大4人による協力プレイも可能。長い首をビヨンビヨンと動かしながら、協力して長い道を作ったり何かに嚙みついて反動でジャンプしたり……
ストアページに
「老齢のうめき声と口琴の音で満たされた世界初のサウンドスケープをお楽しみください。」
などと、ただ事じゃない説明が書かれていて強烈!風邪を引いた時の夢みたいな内容です。
インディーゲーム、風邪をひいた時の夢みたいなゲームが割と多いから困りもの!
詳細はこちら
https://store.steampowered.com/app/2070860/Esophaguys
Curtain Drop – 落影

『Curtain Drop – 落影』はなんとプレイヤーが作った影絵で遊ぶゲーム。
ゲーム画面をスクリーンに投影するプロジェクターの前に手をかざし、影絵を作ると動物になって動き出す!
開発者さんに影絵のコツを聴きながらのプレイだったそうですが、これはイベントでしか遊べないゲームとして秀逸。一回やってみたくなるアイデアが見事ですね。
詳細はこちら
https://bitsummit.org/game/curtain-drop-%E8%90%BD%E5%BD%B1/
『HAUNTED STREAMER -呪われた配信者-』

ブースの出オチ感がなかなかスゴい『HAUNTED STREAMER -呪われた配信者-』。馬の面を見ると、わかさ生活の元X担当を思い出すような出さないような……。
心霊スポットを巡る肝試し系配信者となり、視聴者を増やしてチャンネルを成長させるホラーゲームです。いい感じに心霊現象を撮影出来れば「いいね」や「コイン」を大量ゲット!しかし心霊現象を見続けると正気度が下がっていき、ゼロになると死!結構しっかりホラーゲームだった!
いかにもホラー作品で最初の犠牲者になりそうな配信者視点のゲーム、気になる~!
これは発売されたらトガゲーの方で紹介出来るかも!
詳細はこちら
https://store.steampowered.com/app/3234690/HAUNTED_STREAMER
愛よさらば

現在クラウドファンディング中の『愛よさらば』は「AI×お絵描き×ノベル」がコンセプト。
お題に従って絵を描いていくゲームですが、上手い下手ではなく、AIによる独自基準の「絵ゴコロ」で判定されるルールになっています。
SF的なストーリーも用意されており、舞台はAIが世界を統治する代わりに絵を描くことが禁止になった100年後の未来。そこでAIと共に絵を描くことで反乱を起こし、物語は複数の時代にまたがって進んでいく……。ヘンテコなシステムと壮大なストーリーの合わせ技で気になりますね!
詳細はこちら
https://camp-fire.jp/projects/848935/view
こんなものも発見!
任天堂ロゴの前に佇むキャラクター。

マリオの新しい敵キャラか!?と思いきや京都府広報監である「まゆまろ」くん。
かなりアクティブに活動している人気キャラクターでした。

あっ、帰っていった……。忙しいんだね、「まゆまろ」くん。

こちらはゲームではなく「ファンタジーイベント企画ギルドバハムートⅢ」のブース。
ファンタジーRPGの世界観を体感できるイベントを多く手がけているところです。
壁にはハンマーや斧が並んでおり、まさに「武器屋」!これは現地で見たかったなぁ!
YouTubeチャンネルはこちら
https://www.youtube.com/@bahamut_drei

雰囲気の良いインディーゲームなら任せろ!
と言わんばかりに話題作をパブリッシングするroom6のブース。個人的に推してるメーカーなのですが、今回の展示テーマは「図書館」。発売するゲームを本の形で展示していて、図書カード風のノベルティなどもあり。さすが一味違う構成ですね。これも現地で体感したかった!
詳細はこちら
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000111.000045335.html

というわけで『BitSummit the 13th』での個人的注目ブースは以上となります!
自分は普段からインディーゲームのイベントによく行ってるのですが、写真だけでも空気感の違いなどが感じられて新鮮でした。特にバラエティ豊かなアナログゲームが興味深いところ。様々な切り口でAIを活用したゲームが増えていて、最前線のイベントなんだと実感できましたね。
来年はなんとか京都まで繰り出してやるぞー!
ライター紹介

双葉ラー油
老舗ゲームブログ『絶対SIMPLE主義』を20年以上運営するブロガー。「知らないゲームを教えたい!」をスローガンに、大作からニッチな作品まで取り扱う。特撮関連の造詣も深い。謎のマスクを被っているが別にプロレスラーではない。