新連載『UNDERUMBLE!』とは

UNDERUMBLE(アンダランブル)は、
UNDER(地下、アンダーグラウンド)と
RUMBLE(地鳴り)を組み合わせた造語です。
ライブハウスや地下のシーンで、
まだ大きな音にはなっていなくても、
確かに鳴り続けている“地鳴り”のような存在。
この連載では、
ライブハウスを拠点に活動する人、
インディーズで音楽を続ける人、
それを支えている人など
音楽のそばで挑戦を続けている人たちを取材します。
チカゲさんプロフィール

ベーシスト兼作編曲家
作るジャンルは幅広く、ラウドやギターロックからR&B・ジャズテイストまで手掛ける。
作編曲を行う目線も持ったベースサポートも行っている。
近年ではラウド・シンフォニック・エレクトロ・ポップス等の要素を混ぜ合わせた
Synthesize Diverse Sensibilityにて作編曲兼ベースを担当。
https://www.youtube.com/@sds_osaka2023
Synthesize Diverse Sensibility解散後は、ベリーバッドアラモードやBEL-BOYのサポートベーシストとしても活躍している。
(1)音楽を聴くこと――チカゲさんの原点
――インタビューさせていただき、ありがとうございます。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。

――まずは音楽と本格的に出会う前についておうかがいします。どんな幼少期を過ごされてきましたか。
小さい頃は、父に連れられてスキーに行ったり、温泉に行ったり、海に行ったりすることが多かったですね。音楽はその移動中の車内で流れているのをよく聴いていました。
――車内ではどんな音楽が流れていたのでしょう。
福山雅治や井上陽水、大黒摩季、ZARDでしたね。あとはラジオも流れていました。
まだその頃は“音楽を聴く”というより、生活の中で自然と流れているものを耳にしている、という感覚でした。
――はじめて聴いて、強い衝撃を受けたアーティストや曲はありますか。
バンドに興味を持ったきっかけは、BUMP OF CHICKENなんです。そこからさらに衝撃を受けたという意味では、RADWIMPS、マキシマム ザ ホルモン、9mm Parabellum Bulletなどですね。
――人生の中で、特に影響を受けたアルバムを3枚挙げるとしたら何でしょうか。
the pillowsの『MY FOOT』か『GOOD DREAMS』、
9mm Parabellum Bulletの『Termination』、
そしてPerfumeの『GAME』です。

――それぞれ選んだ理由を教えてもらえますか。

the pillowsは、自分が初めてベースを弾いたのがthe pillowsの曲だったからです。3枚と言いつつthe pillowsで2枚選んで計4枚になってしまいましたが、the pillowsの中でも特に好きなアルバムだったので、一つに絞れなくて……。
9mm Parabellum Bulletは、「あんなに暴れてたり叫んだりしていいんや」「無茶苦茶していいんだ」と思わせてくれたバンドで、衝撃的でした。
Perfumeの『GAME』は、バンドサウンド以外の音楽もいろいろ聴くようになったきっかけのアルバムです。
――初めて自分のお金で買ったCDがなんだったか覚えていますか。
BUMP OF CHICKENの『jupiter』です。

BUMP OF CHICKENでバンドというものに興味を持ったんですが、このアルバムを選んだのは「天体観測」が入っているアルバムだったから、というベタな理由です。たしか貯めていたお年玉で買った記憶があります。
――これまでどんな音楽をよく聴いてこられたのでしょう。
ロックが多いですね。さっき挙げたもの以外だと、THE BACK HORNも好きです。あのあたりのロックが好きで、よく聴いていました。
――これまでに、お客さんとして観て、特に印象に残っているライブを教えてください。
2017年3月9日に、東京のTSUTAYA O-nestで行われた『怒涛』というライブですね。MOROHAと9mm Parabellum Bulletの対バンだったのですが、そのときに見たMOROHAが衝撃的でした。
ボーカルのアフロさんが口の中を切っていたらしく、出血しながら歌っていて。キャパが200人くらいの会場だったので、口から血が滲んでいるのや、歯が血の色に染まっているのも見えてしまって。あの鬼気迫る雰囲気は、今でも強く印象に残っています。
あとは2012年に友達に誘われたのをきっかけに観に行った水樹奈々のライブです。
バックバンドがあそこまで主張していいのかという衝撃と演出の力の入れ具合が別格でした。
――様々なジャンルのアーティストを生で見られていたんですね。しかも水樹奈々さん本人だけでなくバックバンドにも着目されているとは……驚きです。
(2)音楽を弾くこと――挑戦のはじまり
――「自分も演奏してみよう」と思うようになったきっかけを教えてください。

BUMP OF CHICKENがきっかけですね。そこからバンドという形に興味を持って、「自分も弾いてみたいな」と思いました。
でも、実は最初は今みたいにベースではなくてギターだったんですよ。
父親のアコースティックギターを使って練習してたんですが、弦が硬くて弾けなくてFコードで挫折しました。
それで、次にエレキギターを買ったんです。
――まずはギターだったんですね! そこからベーシストになったきっかけは何だったのでしょうか。
エレキギターを買った頃に、地元の友達にバンドやろうと誘われたんですが、そのとき「ベースがおらんからベースを弾いてくれ」って言われたのがきっかけですね。
実際にはそのとき、その友達とはバンドを組まなかったんですけど、高校でもベースを弾く人が足りていなかったので、そのまま続けていいって、今もベースを主に弾いています。
――エレキギターを買ったのに、ベースをやることになったのは、なんとも不憫な話です。それも結局バンドは組まなかったとは……。たまにエレキギターを弾くことはあるんでしょうか。
高校の頃は、部内にギターを弾くバンドとベースを弾くバンドがあって、どちらも少しずつやっていました。
ただ、ベースを弾ける人が少なかったので、自然とそちらを頼まれることが多くなっていって。弾いているうちに、だんだんベースのほうが得意になっていきました。その結果、ベースを弾く機会のほうが多くなっていった、という感じですね。

――演奏を始めたばかりの頃は、どんなことを大変に感じましたか。
やっぱり最初は、指が痛くなるのが大変でしたね。特にベースは弦が太いので、豆ができたり、水ぶくれができたりもしました。今でもしばらく弾かないと、右手や指がすぐ痛くなったりします。
もともとアコギをやろうとしたときも弦の太さで挫折したんですけど、ベースはさらに太いんですよね。ただ、ギターと違って複数の指でコードを押さえなくていいので、その点は大丈夫でした。
――始めたばかりの頃ならではの失敗談があれば教えてください。
TAB譜を最初、反対側で読んでいたことですね。上から順番に読むものだと思っていたら、全然逆だった、という(笑)。

――初めて人前で演奏したときのことは覚えていますか。
かなり緊張しました。なんせ最初に人前で弾いたのは、音楽の授業でしたし、やった曲もthe pillowsの「バビロン 天使の詩」でしたからね。
――音楽の授業でロックバンドの曲を!?
はい。音楽のテストで「楽器を持ち込んでもいい」と言われたので、じゃあベースを持っていこうと思って。楽譜とベースを持ち込んで弾いたんです。
先生が楽譜を見ながらピアノで音を取ってくれたんですけど、特に何か言われるでもなく終わって、“なんやこいつ”みたいな空気が流れていた気がします(笑)。

――かなりパンチのあるデビューですね。バンドとして初めて人前で演奏したのはいつだったのでしょうか。
高校の文化祭です。演奏したのは、BUMP OF CHICKENの「天体観測」と「車輪の唄」の2曲でした。そのころは一年生だったのもあって、2曲くらいしか演奏させてもらえなかったんですよね。
――初めてのライブはいかがでしたか。
初ライブは屋外ライブでした。普段見ている学校のグラウンドを見ながらライブをするのは、不思議な感覚でしたね。
――どれくらいの人が集まったのでしょう?
100人くらいはいたんじゃないかなと思います。
――初ライブで100人! すごいですね。
人が集まってくれたのは、屋外で音が広がりやすかったことに加えて、文化祭だったのも大きいですね。近くに住んでいる人や他校の生徒、保護者の方もいましたし、自分たち以外のバンドを目当てに来ていた人もいたと思いますから。
あとは、そのとき演奏したのが「天体観測」という当時流行っていた曲だった、というのもありますし、色んな要因が重なっての100人だったと思います。
――誰かと演奏するときと一人で演奏するときの違いをどう感じていますか。
人それぞれでタイム感が違う、というのはすごく感じますね。
一人で弾くときは、メトロノームに合わせるか、フリーで弾くか、曲に合わせるか、という感じですけど、誰かと演奏するときは、その人のニュアンスやノリ、クセみたいなものを意識しながら弾くことになるので、全然違います。やっぱり合う合わないはありますね。
――まったく合わない、ということもあるのでしょうか。その場合はどうやって合わせていかれましたか。
ありますね。そういうときは、相手が合わせないタイプなら、こっちが合わせにいくしかないですし、お互いに調整していく場合もあります。
――サポートと、正式なメンバーになることの違いは、そのあたりにもあるのでしょうか。
そこは、個人的にはあまりないですね。たとえ演奏の相性がそこまで良くなかったとしても、メンバーに誘われて、自分にもやる気があれば入る、という感じです。
――演奏するようになってから、音楽との向き合い方はどのように変わっていきましたか。

それまでは、どちらかというと“流し聴き”に近かったんですけど、演奏するようになってからは、もっと自発的に音楽を聴くようになりました。ベースが聴こえるようになったのはもちろんですし、イントロやボーカル以外の音、リズムの動きなどにも意識が向くようになって、音楽に対する解像度が上がった感覚があります。
そこから、自分でもいろいろ音楽を開拓するようになりました。
――どのように開拓されていったのでしょう?
当時はまだYouTubeもサブスクもなかったので、深夜の音楽番組や『COUNT DOWN TV』、『JAPAN COUNTDOWN』、ローカルでやっていた音楽番組などを見て、そこで知ったアーティストのCDを買ったり、レンタルしていましたね。
そうやっていろいろ出会っていく中で、特に衝撃を受けたのが9mmやホルモンです。音楽番組でMVを見て、「なんじゃこりゃ」って思ったのを覚えています。
――初ライブから今までたくさんのライブを重ねてこられた中で、「これは大事にしたいな」と思うようになったことはありますか。

フロアにいる人を意識して弾くことですね。ライブには、お客さんはもちろん、対バンの共演者やスタッフもその場にいるので、そういう人たちを意識しながら演奏しています。
お客さんが見ていることをちゃんと意識したうえで弾くというか、見せることも含めてライブだと思っているんです。例えば、ぐるぐる回るとか、動きをつけることも一つですね。ただ棒立ちで弾くんじゃなくて、ちゃんと“ライブ感”が出るように演奏したいと思っています。
――演奏するうえで、ご自身の中にある音や表現のこだわりがあれば教えてください。
まず意識しているのは、バンド全体のアンサンブルを壊さない音作りですね。そのうえで、曲そのものが崩れない範囲で、自分らしさを入れ込めるパフォーマンスも大事にしています。
音作りに関しては、必ずしも機材を全部そろえられるわけではないので、“自分の持っているものでどう近づけるか”という考え方です。完全に同じ音を再現するのは無理でも、“破綻していない”と思えるバランスには持っていきたいなと。
そういった音作りとパフォーマンスの両方を含めて、「いいライブだった」と思ってもらえるよう意識しています。
(3)音楽を続けること――仕事と音楽の両立
――社会人になってからも、音楽を続けてこられた理由を教えてください。

実は一度、音楽をやめているんです。新卒で入った会社のとき、大阪から神奈川に異動になって。その3年ちょっとの間は、ほとんどライブはやっていませんでした。
学生時代の仲間に呼ばれて演奏したのが一回と、友達の結婚式で演奏したのが一回の計二回くらいですね。
――その間も、楽器には触れていたんですか。
ほとんど触っていなかったですね。たまに遊びで弾くくらいでした。
――そこから、また音楽を始めることになったきっかけには何があったのでしょう。
転職で大阪に戻るのが決まったとき、最初にバンドをやろうと誘ってくれた友達から「今度こそやろうか」と言われたのがきっかけですね。
たぶん、その声がなかったら、自分から「またやろう」とは思っていなかったかもしれないです。
――あの、ギターを買ったのにベースをやることになったきっかけの友人ですね!
――仕事をしながら音楽を続けていく中で、大変だったと感じることはありますか。
大変なのは、土日にスタジオに入って、ときどきライブもやる、という生活ですね。
――生活と活動を両立させることはとてもハードなことだと思います。それでもここまで続けてこられた理由を教えてください。
やっぱり、お客さんやバンド仲間の存在が大きいですね。そういう人たちがいなかったら、やりがいはなかなか生まれないと思います。お客さんが来てくれたり、バンド仲間が「また今度やろう」って言ってくれたりする。そうやってつながりが続いていくから、自分も続けてこられたんだと思います。

――たとえば、またコロナ禍のようにライブができない時期が来たら、また音楽と距離が空いてしまいますか。
コロナのときも、「落ち着くまでは配信ライブでやろう」みたいな話をしていたので、どんな形になっても、仲間がいて、お客さんが待ってくれているなら続けていけると思います。
――現在、コピーバンドやサポートなど、いくつものバンドに関わっていますよね。そうしたスタイルになっていった経緯を教えてください。
「やって」とか「やろうよ」と言われたらいいよと言ってしまうからですね。
たとえばベリーバッドアラモードは、ベースの方が入院したという話を聞いたときに、「手伝える範囲だったら手伝うよ」という形でサポートを始めたのがきっかけでしたし。ほかにも、「コピーやろうや」くらいの感じで声をかけてもらって、そのままやることになったものもあります。自分のイベントで一夜限りの編成でやることもありますね。
――そうなるとかなりの数のバンドを並行してやられていますよね。
そうですね。去年は一夜限りのものも含めると、110曲か120曲くらいは弾いていたと思います。
なんでそんなことになったんだろうと思うと、あまり深く考えていなかったんでしょうね。「楽しそうやな、じゃあやるか」みたいな感じで受けて、あとから大変になる、みたいなことはありますが、やっぱり楽しいですからやっちゃいます。

――サポートの声がかかるということは、社会人の中でもやっぱりベーシストは少ないものなのでしょうか。
少ないですね。そもそもベーシスト自体の人数が多くないですし、その中でもジャンルや特定の技術に特化した人はいても、オールジャンルである程度対応できる人は、そんなに多くないのかなと思います。自分は、そういうところで声をかけてもらうことが多いのかもしれないですね。
――さまざまな現場に立ち続けていることを、どんな感覚で捉えていますか。
武者修行みたいな感覚です。慣れない場所、形でやることもそうですし、普段は自分で作らない曲や、コピーではあまり触らない曲に向き合うことにもなります。それらを短期間で仕上げてライブで披露していくので。

――コピーやサポートを続けているからこそ、身についていると感じるものはありますか。
全体を見ながら演奏する感覚は身についたと思いますね。誰かが音を間違えていたら「コード違うんじゃないか」と気づいたり、バンドマスターみたいな立ち位置で調整役をやることもあります。
自分のパートだけを見るんじゃなくて、ほかのパートも聴いたうえで、自分のパートがどうあるべきかを考える。そういう意味で、全体を見ながら調整する力はついたかなと思います。
――コピーバンド、バンドのサポートメンバー、オリジナル曲を演奏するときで、それぞれにどんな違いを感じていますか?
まずコピーバンドは、自分が分かるバンドであれば、そのバンドにしっかり寄せることを意識しています。服装やパフォーマンス、音作りまで含めて、ちゃんとコピーになるようにすることが多いですね。分からないところは諦めることもありますけど、基本的には“コピーであること”を意識してやっています。
サポートメンバーになると、そのバンドの持ち味を残したまま、どう自分らしさを出すかを考えます。ここまでは自分らしくやっていいけど、ここは控えよう、みたいなことですね。そういうバランスはバンド全体だけじゃなくて、曲ごとにも考えています。
オリジナル曲のときは、自分で作曲することも多いので、いちばん“自分の純度”が高くなる感覚があります。自分の手を加えられるぶん、オリジナリティも一番出やすいですね。
――自主企画でライブを行うようになったのには、どんな思いがあったのでしょう。

仲良くなったバンドでも、ライブハウスのブッキングに任せているだけだと、なかなか対バンする機会がないんですよね。界隈が近ければ自然に一緒になることもあるんですけど、ジャンルが少し違ったり、飲み会で知り合って仲良くなったけど普段は交わらない、みたいなバンドとは、なかなか同じ日に出る機会がなくて。
一緒にやるには自主企画が一番手っ取り早いんじゃないか、と思ったのがきっかけです。
――たしかに、チカゲさんの自主企画はジャンルの幅が広い印象があります。
そうですね。ロックではあるんですけど、その中でも幅はあります。飲み会で知り合ったバンドだったり、少し違うジャンルのところだったり、そういうつながりから声をかけることが多いですね。
――自主企画は、どうやって形にしていくのでしょう。
まず「このバンドとこのバンドでやりたい」というのを考えて、日程を調整して、ライブハウスと相談して、という流れが多いですね。フライヤーに関しては、自分で作るときもあればライブハウスにお願いすることもあります。
――自主企画をやっていて大変だったことはありますか。
出演をお願いして断られまくったときはしんどかったですね。日程が合わなかったり、その時期にライブが多かったり、メンバーの予定が合わなかったりと理由は様々ですが、ライブハウス側よりは、バンド側の都合で難しくなることのほうが多いです。
――実際に、どういう順序で自主企画を組んでいかれるのでしょうか。
まず主軸として“対バンしたいバンド”を決めて、自分のバンドやサポート先のスケジュールとすり合わせて、それからライブハウスに相談することが多いです。箱が空いていたら、そこから他のバンドにも声をかけていく感じですね。
――そうやってライブを重ねる中で、「まだやりたいな」と思えるのはどんな瞬間でしょうか。
やっぱり、いいライブができたときですね。「今のよかったな」と思えると、またそれをもう一回やりたいと思いますし、次はそれを超えたい、という気持ちにもなります。
――これまでで、特に印象に残っているライブや出来事があれば教えてください。
去年の6月に、南堀江knaveというライブハウスのブッキングスタッフの方が辞められることになって、その最後のブッキングに出させてもらったときですね。対バンもよくて、こちらもかなり気合いが入っていたライブでした。
そのとき、最後の曲「キャットヘッドハート」のラスサビ前で、ギターボーカルがマイクを倒してしまったんです。正直、「やばい」ってなったんですけど、お客さんが歌ってくれたんです。まさにライブならではの出来事でした。

(4)音楽を共に鳴らす――サポートメンバーとして(ベリーバッドアラモードとBEL-BOY)
――各バンドとはどうやって出会い、サポートするようになったのでしょうか。

ベリーバッドアラモードには正規メンバーのベーシストがいるんですが、その方が2024年に入院してしまって。その頃に、たまたまボーカルと会って、話を聞いたのがきっかけで、手伝える範囲でという形でサポートを始めました。サポートとしては2026年の6月で3年目を迎えます。
BEL-BOYは、もともと共通の知り合いのバンドのレコ発というか、自主企画イベントで対バンしたのが最初ですね。ちょうどコロナ禍の真っ只中だったので、そのときは打ち上げもなくて、対バンして終わったという感じでした。
ただ、その後も同じライブハウスで会ったり、対バンしたりする機会が何度かあって。そうやって関わりが少しずつ増えていった形ですね。こちらもベーシストの方が抜けたので、サポートで入る形になりました。
――各バンドのメンバーの印象について教えてください。
まず、ベリーバッドアラモードは、ギターボーカルの杉本くんが全体のことを考えて、それにほかのメンバーがついていく、というスタイルです。本人も“杉本のコピバン”をやっている、みたいな言い方をするくらいで、リーダーシップがはっきりしているバンドだと思いますね。
BEL-BOYは、みんなそれぞれ癖が強いです。
ボーカルのじょーくんは、いい意味で“バンドマンっぽさ”がないんです。 “バンドマン”でイメージされがちなものとは違って、すごく真面目な人ですね。
doiくんは、まさに作曲者気質です。作曲するべくして作曲している人、という感じがします。音や曲の話になると、すごく目を輝かせるんですよ。
バンドをやるために作曲しているというより、作曲するためにバンドをやっている、というタイプなんじゃないかと感じますね。

――実際に一緒に音を出してみて、それぞれのバンドにどんな印象を持ちましたか。
ベリーバッドアラモードは、結成からの年数のわりに、最初はまだ方向性が定まりきっていない印象がありました。でも、この2年、3年でだいぶ固まってきたなと感じますね。
逆に、BEL-BOYはもともと方向性がしっかり定まっていたので、そこに対して自分がどう入っていくか、という感覚が強いです。自分の色も出しながら、サポートとして新しい世界観も少し模索できたら、という感じですね。
――それぞれのバンドの曲で、演奏していて特に好きな曲があれば教えてください。
ベリーバッドアラモードだと、さっき話したマイクが倒れたときの曲ですね。
「キャットヘッドハート」という曲なんですけど、やっぱり勢いがあって、イントロからフロアが盛り上がる曲です。
あとは、まだ音源化されていなくてサブスク配信もされていないんですけど、去年の頭からやり始めた「オヨグトリ」という曲も好きです。ベースアレンジを自分が担当していて、ライブの起爆剤になりそうな曲だなと思っています。
それから、去年の9月にサブスク配信された「Not My Day」も、シンガロングやコール&レスポンスがしやすくて、ライブ映えする曲ですね。ほかにもベリーバッドアラモードは、ポップさを持ちながらも曲ごとに色が違うので、ライブごとにいろんな感情を味わえるバンドだと思います。
BEL-BOYは、まだライブでやっていないので実際の感触までは言えないんですけど、曲調の幅はかなりありま。中でも「FINE PLAY」は盛り上がる曲だと思いますし、「只者」もキラーチューンだと思います。
まだ音源化されていない曲だと、「StaryCity」や「HIT&BLOW」も、ライブで重ねていくことでどんどん強度が上がっていきそうだなと感じています。
※動画のベーシストは前メンバーになります。
――サポートへの意気込みをお願いします。
まずベリーバッドアラモードに関しては、ここからボーカルがいろいろ企んでいることもあるので、それをちゃんといい形で実現していけるか、というところですね。サポートも含めて、一つのチームみたいな感覚でやっていけたらと思っています。
BEL-BOYに関しては、「前の体制のほうがよかった」と言われないようにしたいですね。抜けたお二人には悪いですけど、「今の体制のほうがいいんじゃないか」と思ってもらえるようなライブをしていけたらと思っています。
――今後、挑戦してみたいことはありますか。

武道館とか、そういう分かりやすい大きな目標を持っているわけではないんですけど、仕事をしながらできる範囲で、いい形で活動の輪を広げていけたらとは思っています。
あとは、サポート先とサポート先の間で、お客さん同士がうまくつながったり、活性化したりするようなことが起きたらいいなとも思っています。そういう意味でも、それぞれのバンドにいい影響を与えられたらいいですね。
音楽自体は、できるだけずっと続けていきたいと思っています。ベースも、正直“やめるタイミングを見失っているから続けている”ところはあるんですけど(笑)。ただ、仕事の役職が上がっていって、土日出勤が当たり前になるような状況になったら、続け方はまた変わってくるかもしれないですね。
(5)メッセージ
――チカゲさんにとって、「音楽」とはどんな存在ですか。

特別な存在ですね。音楽自体は、街の中でも流れているし、すぐに聴けるものではあるんですけど、自分がやるとなるとやっぱり特別感があります。ライブもそうですけど、日常のすぐそばにありながら、どこか非日常でもある。そういう意味で、“すぐそこにあるもの”であり、“特別なもの”でもあると思っています。
――社会人として働きながらバンドを続けたい、何かに挑戦したいと考えている人へ、今のチカゲさんだからこそ伝えられるメッセージがあればお願いします。
まずは、会社の中でちゃんと自分の立場を整えたうえで音楽をやることが大事かなと思います。正社員でもアルバイトでも、自分の役割や立ち位置をきちんと築いておくことですね。そこが崩れてしまうと、続けるのは難しくなると思います。
やっぱり、普段の信頼があると「この日は休みたい」みたいな相談もしやすくなりますし、融通も利きやすくなるじゃないですか。
あとは土日だけでなく平日の使い方も含めて調整していくことですね。今はライブハウスも、仕事終わりに出られるような形が増えていて、大阪だとかなり多いと思うので、そういう環境も使いながらやっていけると思います。
仕事という基盤を大事にしつつ、その次に音楽がある、くらいの感覚で続けていくのが大事なんじゃないかなと思います。

お知らせ・SNSリンクなど
ベリーバッドアラモード
人生のちょっとした切なさと希望を歌うポップバンド。
X:@verybadalamode
YouTube:@verybadalamode
HP:https://verybadalamode.jimdofree.com/
各種音楽サブスクリプションにて配信中!
BEL-BOY
時代遅れの正統派歌モノロックバンド。
X:@BEL_BOY2018
YouTube:@bel-boyofficialyoutubechan9059
各種音楽サブスクリプションにて配信中!
チカゲさん出演イベント

チカゲ×AFTERBEAT Pre.『Double Trigger』
・日付:2026/04/11(土)
・会場:京都AFTERBEAT
・開場/開演:15:30/16:00
・出演:ベリーバッドアラモード、QLIP、bluekeys、94’sabrina records、白航、Retro Page、アイドルビート(O.A)
https://tiget.net/events/472542

チカゲ×ベリーバッドアラモード共催レコ発企画『TOBE』
・日付:2026/04/29(水・祝)
・会場:梅田ODYSSEY
・開場/開演:11:00/11:30
・出演:ベリーバッドアラモード、bus stop mouse、Bacon