イントロダクション
どうもどうも〜! 名物書店員を目指して絶賛奮闘中でおなじみ、いっちーです!

数か月前から取材してきたZINEイベントもとうとう当日!
これまで第一弾の記事では主催である『役者でない』さん

第二弾では参加者兼会場のマスターでもある『喫茶ロマンと常連』さんに取材をしてきました。

どちらも本づくりの情熱と、
来てもらう人へのあたたかいまなざしが光るいい記事だったなぁ……(我ながらしみじみ)。
今回はイベントの様子はもちろん、ぼくいっちーや出展者さんのブースの様子もお届けします!
本を売るって、ほんとに DEKIRU?
その答えを探しに、さっそく、やってきましょ~!
イベント会場プロフィール

『喫茶フィガロ』
京都市左京区元田中に位置する喫茶店。
カウンター席では店主や他の来店者との自然な会話が生まれ、温かな交流の場として親しまれている。
サイフォンで丁寧に淹れたコーヒーは香りがよく、軽食やスイーツと合わせて楽しみにする常連も多い。
店内には自由に読める本が置かれ、静かに読書を楽しめる落ち着いた空間としても多くの人に愛されている。
演劇や書籍に関連したイベントを中心に、多彩な企画を継続的に行っているのも特徴。ボードゲームの集まりなど、ジャンルを問わない催しも開かれてきた。
なかでも、毎年冬に開催される『喫茶フィガロ 冬の文化祭』通称『ふゆぶん』は、1か月にわたりほぼ毎日イベントが続く名物企画として知られている。
2025年9月には、開店10周年を迎える。
ちなみに、いっちーのおすすめは――
アイスコーヒー、バターチキンカレー。そしてデザートに抹茶ミルクトースト!
ピリッとしたカレーのあとに、甘くてほっとする抹茶トーストをひと口。途中からミルクをかけて抹茶ミルクトーストに仕上げて、さらに甘さがひろがったところで――最後はコーヒーの苦みでキュッと締めるのがいっちー流です!

イベント会場までご案内~!


叡山電車の茶山駅で降りると、そこにはのんびりとした住宅街。
数台の自転車が、カラカラと音を立てながら通り過ぎていく。
それ以外には風くらいしか音がないからか、しずか〜な空気が流れていて、
思わず深呼吸したくなるような場所です。

踏切を背にして、西へ西へと歩いていくと、

大きな道路に出ます。

そこから南へ少し進むと……

見えてくるのは、青いシカのようなもの。これが目印です!


看板娘ならぬ看板獣のまえでパシャリ。

『喫茶フィガロ』到・着です!
板チョコみたいな茶色いふちの格子窓。その奥にのぞくのは、レンガの壁に木の机。床や椅子も茶色で、なんだかアンティークな雰囲気が、店に入る前から漂ってきます。そして、それらを照らすのは、やさしいシャンデリアの灯り。

ドアを開けると、サイフォンのガラス越しに店長さんと目が合って——同時に、カランカラーン♪ とおなじみのドアベルの音が店内に響きます。
するとすぐさま飛んでくる店長さんの「いらっしゃいませ」。声だけでもう笑顔が伝わってくるんです。
思わず「ただいま」って返したくなるような、そんなほっとする空間。
そう、ここが今回の ZINE イベントの会場『喫茶フィガロ』です!

「……さっきから何、モノローグみたいにしゃべってるん?」
そうツッコミを入れてくれたのは、今回のイベントの主催『役者でない』さん!
「こんにちは! 名物書店員を目指しているでおなじみ、いっちーです! 今日はよろしくお願いします!」
「お、おう……よろしく」
『役者でない』さんも笑顔。でもその笑顔は……ちょっぴり苦笑いでした。

いっちーのお店と品物紹介!
気を取り直して準備開始!
ぼくの場所はここ!

ここはなんと他の参加者様と一つの席を分け合わないといけないんです。
なので横に広がるような大掛かりなことはできません。
なら縦にすればいいじゃない!
と、いうわけでぼくは回転式の本棚を持ってきました!

販売した商品はこちら!

『でないでない』→『役者でない』を推しすぎて作った論文、曲、短編三作をまとめた本。
『練秀作』→これまで作ってきた短編小説の中で秀作なものを集めた短編集。
『キモ良い短歌Vol.1&2』→人間のキモさを31音の短歌という形で表した、ある種の人間賛歌集。
そのほか、過去作や作品が全部読めるQRコード、スマホにかざせば作品が読めるアクリルキーホルダーも設置して……
完成です!

『役者でない』さんのブースに突撃!
自分の販売ブースの準備が整ったので、さっそく『役者でない』さんのブースに突撃!
「こんにちは! 名物書店員を目指して奮闘中の……」
「いっちーやろ? さっき聞いた(笑)」
「あっ……そうでした! いやまあ、こういうの一応やっとこうかなって(苦笑)」
「いいよいいよ(笑)」
「気を取り直して! 主催の『役者でない』さん、ついにこの日を迎えましたね! 今日はよろしくお願いします! ではさっそくですが、今回の出店ラインナップをおさらいしてもいいでしょうか?」
「はい、メイン商品は二つ。ひとつは自作の詩集、もうひとつは知人にも参加してもらった連作短歌集です」


自作詩集『hole』は、紙にこだわったというのもあって、手触りがとても良い。本を開く前からもう始まっているような、そんなわくわく感がありました。
そして歌集の方には、ばっちりぼくの作品も載っています!
ぼくのほかにも、これまで放浪歌会という短歌会に参加してきたメンバーの作品がたくさん収録されていて。この中に自分も並んでいることが、なんだかすごく感慨深くて、感動しました。
さらに同じテーブルで販売していたのが『アステリズム』さん!
ラインナップはちょっと個性的で、あいうえおを使った詩が収められた冊子『キョウソウテキあいうえお』と、SNSアイコンにもなっているキャラクターのクリアファイル。
そのクリアファイルがまた可愛い! 四コマ漫画みたいなアメコミ風のデザインで、思わずぼくも購入してしまいました。
『キョウソウテキあいうえお』は、まさに「声に出して読みたい文章ってこういうのだ!」と思わされる作品で、あいうえおの順に言葉が展開していくのに、ちゃんと意味が通じて、しかもテンポが良くて、読んでいてどんどん乗っていける感じ。まるで言葉のジェットコースターみたいに、気持ちよく駆け抜けていける一冊でした。
でもジェットコースターと違うのは、最後に怒涛の伏線回収があること! これまでに登場したあいうえおたちがこれでもかと登場する様は、一編の詩っていうよりは壮大な物語のような感動がありました!
『喫茶ロマンと常連』さんのブースに突撃!
さて、次は『喫茶ロマンと常連』さんにも突撃!
……と思ったのですが、『ロマン』さんは出展者が考えた当日限定のドリンク作りで大忙し!
ということで、先に『常連』さんにお話をうかがうことにしました。
「こんにちは! 名物書店員を目指して奮闘中の……」
「おっ! いっちーさん! こんにちは!!」
『常連』さんは、大きな声と満面の笑顔で挨拶を返してくれました。
さらに「なんとか完成しましたよ!」と、今回のコーナーと作品について紹介してくれました。

メニューを開くと、そこに『人生のZINE』が!
なんと十部限定です。これは早く購入しなくちゃ!という思いと、お客様が優先!という思いがせめぎ合い、大忙しの心でページを開きました。

以前のインタビューでもおっしゃっていた通り、縦書きが『ロマン』さん、横書きが『常連』さん。それぞれ逆から書き始めて、真ん中で合流するという仕掛けになっていました。
まさに有言実行! 実際に手に取ると、そのアイデアの面白さがよりくっきりと伝わってきます。
ぱらぱらとページをめくってみると、そこには赤裸々なお二人の人生や思いが綴られていて。しかもすべて直筆!
だからこそ、自分の胸の柔らかいところにズドンと響いてきます。あかん、これは最後まで読みたくなるやつや!
イベントのインタビューに集中せねば……と、泣く泣く本を閉じました。
「完成してよかったです! 本当におめでとうございます!」
「もしかしたらイベント当日には、僕もうこの世にいないかも(笑)って言ってましたからね。心配ご無用! この通り生きていますよ!」(第二回を参照)
「めちゃくちゃ余裕ぶってますけど、完成したの今日ですからね!」
と、ドリンクを準備しながらツッコミを入れるロマンさん。
「実は……そうなんですよ!」
「なんでそこも自信満々なん!」
相変わらずの軽妙なかけあいに、思わずほっこり。のんびりゆったりがモットーのZINEイベントに、さらに「ほっこり」が追加された瞬間でした。
「じゃあ、また開場したあとで!」とその場を去ろうとしたところ、
「あっ、いっちーさん! これ!」と『ロマン』さんに呼び止められました。
何事!?と振り返ると、目の前にあったのは酒瓶とグラス。

???となって固まっていたぼくに、「忘れたんですか? いっちーさんのコラボメニューですよ!」とロマンさんが教えてくれました。
そうでした! こちらは主催の『役者でない』さんとのコラボメニュー、『でないでない』(梅酒ジンジャー)です!
イベント前なので、ノンアルコールバージョンをいただきましたが、これが美味しい!
梅の酸味の中をジンジャーの香りがふわっと通り抜けていく感じで、すごく飲みやすいです。
さらに、ドリンクを注文してくださった方先着10名様にお渡しする、本の表紙を使ったクッキーも試食!
『でないでない』(梅酒ジンジャー)の酸味とクッキーの甘みがちょうどよくて、思わずもう一杯いきたくなる組み合わせでした。

イベント開始! 他の参加者様のブースにもお邪魔しました!
「ここからはイベント時間になります!」
『喫茶ロマン』さんのそんな宣言とともに、いよいよイベントがスタート!
もともと店内にいたのはカフェのお客様たち。いったん帰られてしまうかな?と思いきや――立ち上がった皆さんが向かった先は、なんと各出店者さんのブース!
イベント開始前から待っていてくださったようで、開始直後の喫茶フィガロはすぐにお客様でいっぱいに。
もちろん出展者も含めてですが、それにしても人が多い! 一番奥にある自分のブースに行くためには、他のブースを見ているお客様にちょっとだけ道を譲ってもらわないと通れないほどの賑わいでした。
なんとか人々をかき分け自分のブースへ到着!
すると――なんとそこには人だかりが!
「回転棚がやっぱり目を引いたのかな?」「『役者でない』さん関連やエンタメ系の商品もあるし、何より全部自信作だし!」と、鼻高々で、いざお客様にお声かけしようとしたら……その人だかりの中心は、ぼくと机を分け合っているブースの『世界平和書店』さん!

ぐぬぬぬ……と思いつつ様子を眺めていると、なるほど納得でした。
まず商品のデザインがきらびやかで目を引く! 本という枠にとらわれず、歌詞カードのような形の商品、小物のしおりやアクセサリーまでそろっていて、思わず手に取りたくなるラインナップ。
そして何より印象的だったのが、世界平和書店さん自身がとても楽しそうに紹介していること。商品を「売る」ために来ているというよりは、「好きなものを紹介しに来た」という空気が漂っていました。
押し売り感はまったくなく、会場の「のんびりゆったり」な雰囲気を壊さずに、むしろ大事にしている感じ。

そんな姿を真横で感じながら、ぼくもやる気をもう一度入れなおしました。すると、少しずつぼくのブースにもお客様が来てくださるように!
来てくださったお客様とお話する。それは普段『はつ恋生活』でやっていることでもありますが、自分の商品を直接届けるとなると、自然と熱も入ります。けれど、『役者でない』さんが言っていた「のんびりゆったり」を邪魔しないように心がけました。隣に最高のお手本がいてくれたおかげで、とてもいい空気の中でお話ができたと思います!
もちろん自分のブースで販売もしないとですが……今日は同時に取材もしないといけません!
ということで次にお邪魔したのは『f3hito(フミヒト)』さんのブース!

じつは今回のイベントでは『役者でない』さんつながりの出展者さんが多いのですが、『f3hito』さんはなんとその中に突然登場! いうなれば、まさにダークホース!
フライヤーで参加者発表され、「図形詩を販売する」と知ったときは、正直イメージがわかず「どんな感じなんだろう……?」と思っていたのですが、ブースを訪れて一発で理解しました!
英語と詩をやられていると聞いて、どちらも門外漢なぼくは最初ちょっと身構えていたのですが、とても気さくに作品を紹介してくださって、すぐに引き込まれました。
本のレイアウトもおしゃれで、ハート型などの図形だけでなく、『生』という文字をそのまま使った図形詩も!
言葉が形になる面白さを、まさに目で楽しめる作品たちでした。


もう一つの『京都とイギリスの写真詩集』も素敵で、悩みましたが、図形詩のほうを気づけば購入していました!
ここでも買わされたって感じがなくて、むしろ素敵な商品を購入できた! と読むのが楽しみになっている自分がいました。
もう取材終わりでいいんじゃない?
いいや、そんなわけはありません!
というわけで次は『ぱせか』さんのブースへ!

「こんにちは!」と声をかけ、さっそく商品を紹介してもらったのですが……
「深夜におなかが空いたときに、ラーメンなどのジャンクなものではなくサラダを食べる、という活動『ミッドナイトサラダクラブ』をまとめた本です」
その瞬間、頭の中がサラダ一色に!
『ぱせか』さんは、京都五条にあるギャラリー「スペースぱせか」の店主さん。以前遊びに行ったこともあり面識はあったのですが、まさかこんな活動をしていたとは!
並んでいた本もユニークで、画像左側のサラダ表紙の冊子は、サラダの絵とレシピが載ったもの。店主いわく「中身は全部同じなので、好きなサラダを持っていってください」とのこと。
そして青い表紙の方が『ミッドナイトサラダクラブ』の活動をまとめた本。
『深夜にラーメンのかわりにサラダを食べる』というユニークなテーマながら、中身はしっかり作り込まれていて、もちろんユーモアもたっぷり!
写真の通り、サラダといえば真っ先に思い浮かぶ「緑」を活かした紙面デザインも素敵でした。

何を隠そう、いっちーは無類の緑色好き。気づいたら財布からお金を出していました!
ちょっと小腹が空きつつ、次の『萄子』さんのブースへ!

『本を読めてない人のための図書館ツアー』というイベントにも携わっている詩人の萄子さん。
読書が苦手だったり、本を読む習慣がなかったり、最近なかなか読めていない人に向けて、気負わず本と出会えるきっかけをつくっている方です。
今回出店された本の中にも、そんな萄子さんのやさしさがしっかりと込められていました。
表紙を眺めるだけでも、手に取る人への思いやりがそっと伝わってきます。
写真に写っている『1×1(いちかけるいち)』という本は、萄子さんと、占いをされているミツキユイさんの合同エッセイ集!
本の中で描かれる二人の世界は、お互いに少しずつ違っていて、もちろん読み手の自分とも違う。けれど、どこか身に覚えのある感覚がふっと呼び起こされて、不思議と共感してしまう作品です。
タイトルは「一人×一人」からきているそうですが、読んでいくとこの1×1が人によって10にも100にも広がっていく。
その読書体験が心地よくて、気づけばページをめくってしまう。そんな本でした。
心がぽわぽわ夢見心地のまま、最後の参加者『紅消鼠の恋』さんのブースへ!

ブースに着くと、まず目に飛び込んできたのは赤い表紙の女の子。
「この表紙、イラストレーターさんにお願いして作ってもらったんです」
と、笑顔で語るのはもちろん、ブースの主『紅消鼠の恋』さん。
ぺらっとめくってみて、ぼくが思わず驚いた顔をすると、『紅消鼠の恋』さんもしゅんとした表情に。
「そうなんです……文字の大きさを間違えてしまって、ちょっと小さいんです。読みづらいですよね……」
せっかくイラストレーターさんに描いてもらった素敵なデザインなのに、と苦笑いされていました。
他にも、著者の体験談とフィクションが織り交ぜられた『さよなら、私の女神様』や、著者の実体験・知人の絵描きさんの話・創作あるあるが詰まった『それゆけ!同人作家』など、気になる本がずらり。

特に『それゆけ!同人作家』は『喫茶フィガロ冬の文化祭』(通称『ふゆぶん』)で上演された脚本の小説版ということもあり、こちらもとても気になったのですが……
やはり最初に目を引かれた赤い表紙の『化け猫娘の恋慕録』を購入しました!
もちろん表紙が部屋に飾りたいくらいかわいかったのもありますが、個人的に「動物の名前が入っている作品につい手が伸びる」という癖もありまして。
今作は『前世が猫の女の子と少年の交流を描いた恋物語』。なので完全な動物ではないのですが、どこか異類婚姻譚のような雰囲気に惹かれてしまいました!
全てを見終わって、もう心はお腹いっぱい!
……でもそんな油断は許しませんよとばかりに、『役者でない』さんがマイク片手に宣言。
「これから、それぞれのブースの人が10分間ずつ商品紹介をします!」
とはいえ、ここももちろん『のんびりゆったり』の空気はそのまま。
みなさん好きな飲み物を片手に、リラックスしながら各ブースの紹介を楽しんでいらっしゃいました。
詩や短歌の朗読、作品紹介など、ブースごとに個性が光ります。
ぼくはというと……『役者でない』さんが登場する短編小説を、ご本人に朗読してもらうという羞恥プレイ!
さすがに途中で「恥ずかしいのでここまで!」と終了になりましたが、大盛り上がり!
パフォーマンス後には「続きが気になって」と作品を手に取るお客様が続々!
「もしかして途中でやめたのも作戦では?」と冗談を振ると、「いや、普通に恥ずかしかっただけだわ」と、またもや苦笑いされてしまいました……。
これから本を作ろうと思っている人へメッセージを!
大盛り上がり、そしてもちろんのんびりゆったりの雰囲気で終わったZINEイベント!
そのまま会場で飲み会となりましたが、もちろんぼくはまだお酒を飲むわけにはいきません!
今回出店してくださった方に「これから本を作ろうと思っている人へメッセージを!」とダルがらみをしに行ったのですが、さすが本を自分で作るほどの本好き、あたたかくやさしくメッセージをくださいました!
『役者でない』さん
「これから書くものを決める人は、インスピレーションを得られる場所、物に出会いに行ってください!
これから書く人は〆切を決めましょう!
そしてこれはどちらの方にも言えるのですが、ざっくり・ぼんやり・でもあきらめず、考え続けてください!
いつの日かそれが形になる日が必ず来ます。
あ、でも使う道具は早めに手配しましょうね。私は製本に使うものが家にあると思っていたら、なくて友人に借りることになってしまいましたから(笑)」
『喫茶ロマン』さん
「ZINEという世界を知れてよかったですし、体験できたのは本当に良かったです!」
『常連』さん
「今まで本を作ったことのない僕たちでも、なんとかなりそうです。みなさんも、ぜひ一歩踏み出してみてください!」
『アステリズム』さん
「『本当にわたしに本なんて作れるだろうか』と及び腰でしたが、紙一枚から8ページの冊子が簡単に作れることを知って、がぜんなんとかなる気がして、そしてなんとかしました笑
まずは「紙一枚から作る8ページの冊子」からいかがですか?」
『世界平和書店』さん
「自分の心がときめくものを作ってください!」
『f3hito(フミヒト)』さん
「意外と作り始めると、本は出来ちゃうものです。文章はもちろん、レイアウトや表紙など、本のデザイン含めて全部自分の好きが詰まった一冊が出来るのは、なかなか感慨深いものです。自分やるやんって後々思います(笑)。自分が生きた証に本を残すのは、世の中がどうであれそれが唯一の自分の声となり、必ず誰かが読んでくれます! あとは、印刷するときの必要な余白などを確認してから原稿を書いた方が良いです!」
『ぱせか』さん
「端切れでも、写真でも、レシートでも、綴じてしまえばそれは本です。気軽に作ってみるといいかと思います」
『萄子』さん
「ご自身のほんとうに創りたいものを見極めて創るのがいちばんたのしいはずです。何者にも惑わされることのありませぬよう」
『紅消鼠の恋』さん
「正直、楽しくも孤独な作業です。更にはその辛さを理解してくれる人も殆どおりません。でも完成させた際、これほどまでにない喜びが待っております。
万人受けなんぞ気にせず、自分の欲を思いっきりぶつけて作り上げてください! それが読めるのを楽しみにしております!」
おわりに
『「本」の挑戦者たち』、第一回から数か月かけて取材してきた「のんびりゆったりがモットー」のZINEイベントも、とうとう完走!
最初に取材を始めたのは、主催の『役者でない』さんへのインタビューでした。あのときは、まだどんなイベントになるのか、ぼく自身も想像がついていなかったのを覚えています。
けれど取材を重ねるうちに、参加するみなさんがそれぞれの「好き」や「やってみたい」を形にしようとしている姿にたくさん出会いました。
プロとか初心者とかは関係なく、「まずは自分が面白いと思うものを作ってみる」。そんな前向きな挑戦者たちが集まっていたのです。
そして迎えた当日。会場には小説、短歌や詩、図形詩、エッセイ、写真詩集、サラダの本まで、本当にさまざまなZINEが並びました。
どのブースでも、出展者さんたちは「売らなきゃ!」という空気ではなく、「好きだから紹介したい!」という気持ちでお話されていて、それが会場の「のんびりゆったり」の雰囲気にもつながっていました。
どの本も「自分の中にある感覚」をそっと差し出してくれて、読んでいるぼく自身も「あ、わかるかも」という感覚に出会えたり、その先に「こんな景色もあるんだ」と広がっていったり。
知っているのに新しい。そんな読書体験がいくつも生まれるのも、ZINEならではの魅力だと感じました。
誰かのためじゃなくて、まずは自分のために。
けれど、そんな「自分の好き」を込めた本だからこそ、いつか誰かの手に届いて、思わぬ共感や出会いを生んでいく――
今回のイベントでは、そんなZINEの面白さと、あたたかさをたっぷり感じさせてもらいました。
もしかしたら、次はこれを読んでくれているあなたの番かもしれません。
あなたの「好き」を形にする冒険。のんびりゆったり、はじめてみませんか?
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『f3hito(フミヒト)』さん
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