神保町の路地裏で、キュートなアボカドの看板を掲げて営業する「avocafe」。サラダやタコスの“定番食材”といった既存の枠には収まらない新しいアボカドの可能性を体験できる日本初のアボカド専門店です。
日本初の専門店としてお店が誕生したきっかけや、今後の挑戦について、店主の宮城尚史(ひさし)さんにお話をお伺いしました。
「アボカドが好き!」その気持ちが生んだ日本初の専門店

“日本初”のアボカド専門店「avocafe」がオープンしたのは、2007年のこと。宮城さんの妻・香珠子(かずこ)さんが「アボカドが好き!」という想いから誕生したお店だといいます。
妻がアボカド専門店をオープンさせたのは、「アボカドをおいしく食べられるお店があったらいいな」という想いからだそうです。
ハワイへの留学経験のある妻は、家の庭にアボカドの木が生えている家庭が多かったり、毎朝食にアボカドを食す人が多かったり、現地の日常生活にアボカドが溶け込んでいる様子を間近で体験した経験から、アボカドが大好物になったといいます。
神保町に出店を決めた理由は、自身が神保町の会社に勤めていた経験から、女性が気軽にひとりで入れるお店が少ないと感じたから。だったら自分が大好きなアボカドを使って、女性が入りやすいお店を作ろうという想いが、開店のきっかけになったと聞いています。


このお店がきっかけで知り合い結婚し、その後二人三脚での経営をスタートさせた宮城さん。
今でこそ身近な食材になったアボカドですが、「専門店でやっていくのは難しいのでは…?」という声もあったとか。ところが、開店直後からそんな声を跳ね返すように、女性を中心に人気を集め、多くのメディアから取り上げられる存在に。
2018年には沖縄に2号店をオープン。飲食店を続けることは難しいと言われるなか、長くお店を続けてこられた背景には、お二人のアボカドへの想いの深さがあるように感じます。

たっぷりのアボカドとスパムの相性が絶妙。見た目以上にヘルシー!
オープン当時は9割のお客さんが女性だったそうですが、現在は、カップルで来店される方、会社の男女グループでランチに利用してくださる方、男性お一人で来店される方も増えてきました。
アボカドは「血管」や「肌」にいいと言われています。良質な油分が豊富なので、丸ごと食べても罪悪感が少ないこともメリットです。男女問わず健康的においしいものを食べたい方に選んでいただいている雰囲気を感じます。
こんなものにもアボカドが? 150種類以上のアボカドメニューを開発

食べごろの見極めが難しいイメージのあるアボカド。avocafeでは、いつどんなときでも「食べごろ」のアボカドを提供できるよう、徹底した温度湿度管理から熟成に至ったメキシコ産の完熟アボカドを仕入れているといいます。

「おいしいアボカドを見極め方は?」と、よく聞かれるのですが「色」「ヘタの有無」「弾力」のチェックをおすすめしています。
まずは、皮が熟れている黒い状態のものを選ぶこと。ヘタは付いているものが好ましいです。ヘタは栄養を補給する部位で、取れてしまうとそこから菌が入り込んで黒ずんでしまうこともあります。最後は、軽く握って弾力を感じるものを選ぶのがおすすめですね。

季節のグリル野菜とたっぷりのアボカドを添えて
そんな良質なアボカドがふんだんに使用する「avocafe」の多彩なメニュー。
人気メニューのひとつであるグリーンカレーには、1/2個のアボカドが贅沢にごろっと。グリーンカレーの痺れる辛さをアボカドがマイルドに仕上げてくれる一皿で、一度食べ始めるとスプーンがとまりません……。これは、くせになる!

キュートなあめ細工が目をひく一品
スパム丼やグリーンカレーだけでなく、アボカドを使っためずらしいデザートメニューも必見です!
「アボカドとほうじ茶のプリン」は、プリンにアボカドが入ることでさわやかな後味に。絶妙な甘さがほうじ茶の香ばしさを引き立ててくれる、まさに大人なスイーツといったところ。上からかかっている黒蜜やきなことのバランス感もばっちりです!

より健康的に仕上げたい方は、アボカドスムージーがおすすめです。キウイ、バナナ、オレンジ、りんごと多彩なフルーツにアボカドが加わることで、まろやかな舌触りに。いい意味でアボカドっぽさを感じづらく、食後にごくごく飲めてしまいます!
アボカドの食べ方といえば、醤油をかけてお刺身風にしたり、サラダやタコスに入れたり…といったものが一般的かと思いますが、実はどんな料理にも合う万能食材です。
これまで150種類以上のアボカドメニューを開発してきましたが、メインにもスイーツにも合わせやすく、無限の可能性がある食材だと感じます。
メニューのアイデアは「この食材をアボカドに変えたらどうだろう?」というところから浮かぶことが多いです。はちみつとシナモンをかければデザートになりますし、アボカドでアイスを作って醤油をかけて食べる……といったユニークな組み合わせを見つけるのも楽しいです。

国産のアボカドを自分たちで栽培して提供したい

引き続き、アボカドの可能性を模索しながら新メニュー開発に勤しむ予定だという、宮城さん。また、自ら栽培したアボカドを提供することも目標のひとつだといいます。
日本の市場に出回るアボカドはメキシコ産がほとんどで、国産のアボカドを食べる機会はなかなかありません。だったら自分たちの手で国産アボカドを栽培し、よりアボカドのおいしさを広めていけたらと考えています。
実は、過去にも一度沖縄で栽培にチャレンジしたのですが、台風ですべてダメになってしまって…。アボカドは収穫までに5〜8年かかるためすぐに実現するのは難しいですが、いつかは自分たちの手で作ったアボカドをお客さんに提供できたらと思っています!

ご夫婦で神保町店と沖縄店の2拠点を行き来する生活を送っているそう
新しいアボカド料理と出会える、アボカド専門店「avocafe」。前菜からデザートまで、フルコースでアボカド沼にハマってみたい!そんな生粋のアボカド好きには堪らない場所です。ぜひ足を運んでみてください。

avocafe(アボカフェ)
住所:東京都千代田区神田神保町1-2-9 ウエルスビル 3F
TEL:03-5281-6177
営業時間:
【平日】
ランチ11:30-15:00(L.O.14:30)
ディナー17:30-22:00(L.O.フード21:00/ドリンク21:30)
【土日祝】
ランチ11:30-15:00(L.O.14:30)
ディナー15:00-21:30(L.O.フード20:30/ドリンク21:00)
定休日:不定休
HP:https://avocafe.net/
SNS:
https://www.instagram.com/avocafe
https://x.com/avocafe
取材・執筆・撮影:はせがわみき