こんにちは、走る編集者”チ”です。
酷暑の中でも走っているストイックなランナーを見るたび、「あの人とはやっている競技が違う…」などとブツブツ言いながら、練習をしていない自分を正当化しているこの頃です。
とは言え、10月19日(日)に開催される「東京レガシーハーフマラソン2025」に当選したため、もう少し暑さが控えめになったら練習を頑張りたいと思います!
全国を走ろう!〜北海道編〜
ランナーとしてはすっかり腑抜けになってしまったために連載の存続が危ぶまれるところですが、初心に立ち返り、魅力的なご当地マラソン大会をどんどん紹介していこうと思います!
どういう切り口が良いかなと考えていたところ、連載ロゴに「めざせ日本一周」と(自分で勝手に)入れていたことを思い出し、都道府県別に主な大会をピックアップしていきます。まずは最北端、北海道から!

函館マラソン(函館市)
2025年は6月29日に開催されたばかりなのが「函館マラソン」。
細かいアップダウンが続く厳しいコースと、6時間と比較的緩やかな制限時間から「日本一過酷なファンラン」と称されています。
種目:フルマラソン、ハーフマラソン
定員:フル、ハーフともに4,000名程度
エントリー:先着順
制限時間:6時間(フルマラソン)、3時間(ハーフマラソン)
特徴的なのは、バラエティ豊富なエイド。
函館ならではの塩ラーメンやフルーツ、ミニ海鮮丼など、ご当地の味を楽しめるので、各エイドでは思わず立ち止まることになりそう。
また北海道での開催とはいえ、6月末は暑さへの対策も必要になります。
今年は各エイドでの「かぶり水」に加え、函館市役所本庁舎近くの緑地帯にシャワーステーションを設置。3メートほどの高さから降りそそぐシャワーは、クールダウンに効果的だったんじゃないでしょうか。
他の大会を一線を画しているなと感じるのは、公式サイトに連載コラム「前略 マラソン課長より」が掲載されていることです。
事務局からのメッセージ発信自体は珍しいことではないのですが、毎年10本以上もコラムが掲載される大会は、相当レアだと思います。さらにその内容も、大会を改善していこうとする事務局の思いがギュウギュウに詰まっていて、思わず拳を握りしめてしまうほど。出場した暁には、マラソン課長を探してみたいと思っております。
例年、10月に次年度の開催日を発表、2月から先着でエントリーがスタート、6月に大会を実施というスケジュールなので、2026年はチャレンジしてみたいという方は、まず10月の発表を楽しみにしましょう。
公式サイト
オホーツク網走マラソン(網走市)
北海道きっての絶景を楽しめるマラソンといわれているのが、「オホーツク網走マラソン」。
2025年は9月28日(日)に開催されます。
種目:フルマラソン、5km、3km
定員:2,600名(フルマラソン)、300名(5km)、100名(3km)
エントリー:先着順
制限時間:6時間半(フルマラソン)
その最大の特徴は、スタート地点が網走刑務所だということ。さらに、フルマラソンの完走者には網走刑務所でひとつひとつ木目を活かして丁寧に作られた、焼印入りの完走メダルがプレゼントされます。
しかも、10回完走した方には10回分のメダルを収納できるオリジナルメダルケースが贈呈されるという、よくわからないけど10回は出てみたくなる大会なんです!
風光明媚な景色を楽しめるのは、市街地を抜けた5km以降。目の前に輝くオホーツク海が広がる光景は、思わず歓声をあげてしまいそう。ただし、15km過ぎまで急激なアップダウンがあるため、美しさに見惚れてペース配分を乱さないように注意が必要です。
海岸線をしばらく走ると、数々の映画やコマーシャルのロケ地としても有名な能取岬が見えてきます。天気が良い日だと、オホーツク海越しに知床連山を望むことができます。能取岬の象徴である灯台の近くまで行けるので、写真を撮る方も多いようです。
そしてゴールは、大輪のひまわりが咲き誇る大曲湖畔遊園地。14ヘクタールもの広大な土地にひまわりが揺れている様子は、フルマラソンを走ってきて疲れた心身を癒してくれそうです。
個人的に気になっているのは、市職員有志による「ものまねシークレット劇団」。何でも、コスプレをした市職員によるものまねショーが行われているようなのですが、足を止めずにいられるランナーはいるのでしょうか。私はたぶん、そこでストップしてしまうような気がします…。
例年、4月くらいに開催日の発表とエントリーがスタート、9月末くらいに開催というスケジュールです。今年はすでにフルマラソンは定員に達しているのですが、5km、3kmの部はそれぞれまだ受付中なので、走ってみたい方は要チェックです。
公式サイト
https://www.abashiri-marathon.jp
日本最北端わっかない平和マラソン(稚内市)
その名の通り、日本の最も北を走るコースが特徴なのが「日本最北端わっかない平和マラソン」。
2025年は9月7日(日)に開催されます。
種目:フルマラソン、8km、5km、2km小学生、2kmペア
定員:1,000名(フルマラソン)
エントリー:先着順
制限時間:6時間半(フルマラソン)
スタート地点は、観光地としてもおなじみの「日本最北端の地の碑」が建つ、宗谷岬の突端。

そこから海岸線に沿うように、ゴールの稚内港北防波堤ドームに向かって走ります。
北海道のマラソンとしては珍しく、大きなアップダウンはなく、タイムを狙いたいランナーにとっては走りやすい大会なんじゃないでしょうか。
ゴール地点は稚内駅が目の前なのですが、スタート地点の宗谷岬へは無料バスが運行されるので、移動手段がないという方にも安心です。
なお、大会名に「平和」と入っているのは、昭和58年に起きた大韓航空機事件による犠牲者の霊を慰めるとともに、平和の尊さをかみしめ、世界の恒久平和を願い、稚内市が9月1日を「平和の日」と定めていることに由来しています。
その土地のことを知れることも、ご当地マラソンを走る醍醐味。どのような思いで大会が開催されているのか、どのような背景があるのかなど、気になることはどんどん調べていきましょう。
例年、3月くらいに開催日が発表、4月くらいに先着でエントリーがスタート、9月の第1日曜日に開催というスケジュール。今年は残念ながら6月いっぱいでエントリーが締め切られているので、走ってみたい方は来年以降にチャレンジしましょう。
公式サイト
フードバレーとかちマラソン(十勝市)
「ハラペコで、いこう。」という、それはマラソン大会なのか?というキャッチコピーでおなじみなのが、「フードバレーとかちマラソン」。
2025年は11月2日(日)に開催されます。
種目:ハーフマラソン、5km、2.5km、車いす
定員:3,500名(ハーフマラソン)、50名(車いす)
エントリー:先着順
制限時間:3時間(ハーフマラソン)、50分(5km)、30分(2.5km)、35分(車いす)
最大の特徴は、大会名にもなっている十勝の食をお腹いっぱい楽しめること。
日本有数の食料生産地として知られる、まさに食の宝庫が生んだ素材を活かしたグルメが、コース上に”うまエイド”として登場。そしてゴール地点では、「食フェスタ」を開催。十勝帯広のソウルフードである豚丼、カレーのほか、ラーメン、ハンバーガー、唐揚げ、いちごチョコクレープなど、目移りしそうなグルメが盛りだくさん。完走者には「食フェスタ」で使用できるクーポンがプレゼントされるので、走りながら何を食べようか考えるのも楽しそうです!
もちろん、マラソンの方にも魅力が。
帯広の森市民農園や麦畑、緑ヶ丘公園といった自然豊かな眺めは、ランナーの心を癒してくれそうです。
またハーフマラソンは中盤から後半にかけて、普段は入ることができない陸上自衛隊帯広駐屯地の敷地を走れるので、ここだけでしかできない体験もこの大会ならでは。なお、微妙なアップダウンはあるものの、概ねフラットなコースなので、ベストタイムを狙いたい方にもおすすめです。
9月7日(日)まで、公式サイトではエントリーを受付中。
ランもフードも魅力的な大会なので、我こそはというランナーはチャレンジしてみましょう。
公式サイト
https://www.foodvalley-marathon.com
北海道は広かった…
北海道の大会を紹介しよう!と意気込んで書き始めたものの、そもそも北海道自体が広いということもあり、あまりの大会の多さに今回はここでリタイヤ。さすがに1回で紹介するのは無理がありました…。
と言いますか、とにかく何でも美味しそうですよね、北海道。
まだ触れられていなかった北海道を代表する「北海道マラソン」や「札幌マラソン」などの魅力も、次回以降紹介していきたいと思います!
それでは、”チ”は練習をサボってはおりますが、走るみなさんを応援しております!
くれぐれも熱中症にはお気をつけください!