走る編集者、チです!
フルマラソン大会が開催されていない都道府県とは…?
初めまして。走る編集者、チです。
ところで皆さん。47都道府県のうち、フルマラソンの大会を開催していないところをご存知ですか?
なんと…
……
…
答えはゼロ。全都道府県で開催されているんです!!
この連載では、走る&食べる&旅に出るのが大好きな私、チが、過去に出場した大会をご紹介したり、これから出てみたい大会のコース(主に高低差)を見ながらあーだこーだ言ったりしながら、ご当地マラソンの魅力に迫りたいと思います!
参照:全国唯一のフルマラソン空白地の福井県で2024年春、遂に開催へ。大会名称&スローガンを募集中(KYODO NEWS PRWIRE)
ご当地マラソンの魅力とは?
ひとくちにご当地マラソンと言っても、名乗るためのルールが厳密に定義されているわけではありません。どこかの自治体で開催され、誰でもエントリーできるのであれば、それはもう立派なご当地マラソンです。距離も規模も関係なく、たとえば大規模大会のシンボル的存在である東京マラソンも、ご当地マラソンのひとつだと言えます。
この連載ではハーフもフルも、はたまた5kmリレーも、さらには100km以上にもおよぶウルトラも、すべてご当地マラソンにカウントいたします!
前置きが長くなりましたが、ご当地マラソンの魅力とは、その土地を知ることにあるのかなと思っています。
給食所ではご当地の名物を配っていたり、沿道にはご当地ならではの応援がいたり、コースの途中に風光明媚な名所が見られたりすると、「あぁ、今この土地を走っているんだな」と実感できるのです。また協賛企業の中に知っている社名を見つけると「この会社って本社がここだったんだ」と新たな発見があったりもします。
私は東京に住んでいるので、関東近郊以外の大会に出場する際には前日・当日の2泊することが多いのですが、その際にはなるべくその土地の食べ物も楽しむようにしています!
超個人的!思い入れの強いご当地マラソン大会
これまでに様々な大会にエントリーしてきましたが(すべて完走できているのが、今のところ自慢です! ただし、タイムは聞かないでください)、その中でも個人的に思い入れの深い大会をいくつかご紹介したいと思います。
NAHAマラソン
最も思い入れが強いのは、沖縄県那覇市で開催されているNAHAマラソン。というのも、チが初めて走ったフルマラソン大会だからです。しかも土砂降りだったため、視界がほぼ遮られた中での初マラソンを終え、頭からつま先まで全身ドロドロになった思い出が残っています。
特筆すべきは、私設エイドの多さ。オフィシャルの給水・給食以外の地点で、フルーツやアイス、マンゴープリンなどさまざまなものを用意されている方たちがいらっしゃるので、ついつい立ち止まってはいただいてしまいます。ただし、ゴールが近づいた40km過ぎに「スペシャル給水所」として泡盛を用意されている方を見たとき、思わず足がふらりと向いてしまったのですが、さすがに自制心をめいっぱい発揮して「あと2kmでゴール、あと2kmでビール…」と唱えながらやり過ごしたものです。
またフィニッシャーメダルは琉球ガラス。こういうちょっとしたご当地感が、参加のモチベーションを上げてくれるなと感じています。

いぶすき菜の花マラソン
鹿児島県指宿市で開催されている「いぶすき菜の花マラソン」は、雄大な開聞岳を眺めながら走るコースが人気の大会。名前の通り沿道には菜の花畑が広がっており、春の訪れをいち早く感じることができます。
なお湯治場として知られる指宿市ならではの足湯エイドがあるのですが、シューズとソックスを脱いで浸かったが最後、もうレースには戻れなくなるというトラップが発動するので要注意です。
毎年、母親の友人がハーフ近辺で私設エイドを出しているのですが、初めて出場した際に以下のような横断幕を作っていただき(「熱走!!」と「さん」の間に名前が入っていました)、驚きのあまり倒れそうになったのは良い思い出です。

給食としてさつまいもが振る舞われたり、参加賞として鰹節が配布されたり(私が参加したときは豚汁もありました!)と、県の名産品を味わえるのも魅力のひとつ。帰りには名物の砂むし温泉で疲れを癒す方も多いようです。
名古屋ウィメンズマラソン
最後にご紹介するのは、愛知県名古屋市で開催されている「名古屋ウィメンズマラソン」。2018年には21,915人が出走し、この人数は「世界最大の女子マラソン」としてギネス世界記録として認定されています。オリンピックや世界選手権といった大会の選考レースともなるため、有名選手とすれ違うチャンスがあることも、魅力のひとつです。
個人的に思い入れが強い理由は、自己ベストを出した大会だからです。コースは高低差が少なくてペースアップをしやすいこと、キロポスト(1kmごとに距離を表示している標識)やトイレの場所がわかりやすいこと、給水・給食が充実していることが要因かなと考えています。
ちなみに、この大会に出て初めて、名古屋には大手の製パンメーカーが多いことを知りました。2024年に出場した際はレース途中でフジパンのつぶあんぱんをもらいましたし、過去には他のメーカーのスティックパンをもらったこともありました。意外な発見があることも、ご当地マラソンならではです。

NAHAマラソンでもいぶすき菜の花マラソンでも給食について触れましたが、実はフルマラソンを走ると、途中でとんでもなくお腹が空くんです。スタート地点に集合してからゴールするまで、だいたい半日以上動いているので当然なのですが、走っていない人に言うと驚かれることが多いため、もしかしたら知らない方もいらっしゃるかもしれません。そんなときに、お腹にたまりやすい炭水化物をもらえると本当に助かるのです。
この連載でやりたいこと
この連載ではどういうご当地マラソンが開催されているのかという紹介のほか、自分がこれまでに走った大会のレポート、これからエントリーがはじまる大会の情報、さらにはランニング仲間にも声をかけていくことで、47都道府県すべてのご当地マラソンに触れられたら良いなと考えています。将来的には日本を飛び越えて、海外の大会も紹介できればな…と夢は膨らむばかり。まだ走ったことのない大会にエントリーしてみる、行ったことのない地域へ行ってみるというチャレンジを、この連載を通じて叶えていきたいなと思っています。
マラソン大会は秋から翌春にかけて開催されることが多いため、今はエントリー先を探したり、練習を頑張ったりするシーズンです。この時期に役立つような情報も伝えていけるように、まずは走ってきます!