五歩目「『はつ恋生活』にスタッフ棚ができました!」

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名物書店員への道

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五歩目「『はつ恋生活』にスタッフ棚ができました!」

イントロダクション

どうも〜こんにちはっ!
「名物書店員を目指している」でおなじみ、いっちーです!

四歩目の記事「初恋エピソードを大募集! いっちーの初恋エピソードも大公開!!」は、
もう読んでくれたかな〜?

「もしかしてお客様に、ぼくの初恋バレてる……!?」なんて思うと、ちょっぴり恥ずかしい。
でもでも、大切な思い出を一緒に共有できて、すっごくうれしかったです!
もし読んでくれてたら、「読んだよ〜」って、ぜひ話しかけに来てくださいね♡

さてさて、今回の記事は――とびきりうれしいお知らせです!
なんとなんと……!
書店員なら誰もが憧れる、「自分の“推し本”を紹介する棚」がついに誕生しちゃいました〜〜!!!
今回はその棚ができるまでの様子と、実際に『はつ恋生活』で働く仲間たちからのコメントも、あわせてご紹介しちゃいます!

それじゃあ早速、いってみよ〜〜〜!

ーー本連載では、日本初の恋愛本専門店『はつ恋生活』で名物書店員を目指すスタッフ“いっちー”の奮闘を通じて、店舗の様子やおすすめ情報をお届けしていきます。

スタッフ棚ができました!~スタッフのオススメ本紹介~

店内に入って、小説コーナーをずんずん進んだ――その先の、かどっこっ!

ここに、スタッフのオススメ本がずらりと並ぶ新しい棚ができました〜〜!!!

ではさっそく!
それぞれのスタッフがどんな思いで本を選んだのか、インタビューしちゃいましょう!

題して――「あなたのオススメ本はなんですか?」

「店長! あなたのオススメ本はなんですか!」

はい! 私のオススメ本は山本文雄さんの『恋愛中毒』です!

『恋愛中毒』山本文緒(角川)

さすが『初恋♡生活』の店長! ちゃんとタイトルに恋愛が入ってますね!
でも、なんとも物騒なタイトルでもあります。内容が気になりますね……。

そうなんです! 私もタイトルを見たとき、「恋愛中毒ってなんだ」と、思わず手に取ってしまいました。
読んでみると、働く人なら一度は心の中で思ったことがあるような内容がベースになっていて、
特に社会人の女性や20代には刺さるんじゃないかなと思います。

たとえば、「社内で誰が誰と付き合っている」とか「あの人実は●●らしいよ」とか、
そんなふうに、日常のすぐそばにある小さな興味やざわっとする感情が、リアルに描かれていて印象的でした。

小説の中にはあっ、これ好きだなってフレーズもたくさんあって、
特に『もう神様にお願いするのはやめよう。――どうか、どうか、私。これから先の人生、他人を愛しすぎないように』という言葉は人間味があってなんか癖になります。

ほかにも素敵なフレーズがいっぱいあります。読んだよって人はここ好きだったって話に来てくださいね! 
まさに恋愛本専門店にふさわしい一冊! ぜひ読んでみてください!

愛のあるコメント、ありがとうございます!
店長さんは、本の紹介がとてもうまくて、つい読みたくなってしまうので、
お店に行くたびに、読みたい本リストが更新されます。
ぜひみなさんも読む本に悩んだら店長にご相談を!

さて、つぎつぎお話を聞いていきましょう!
Hさん! あなたのオススメ本はなんですか!

はい、わたしの選んだオススメ本は千早茜さんの『神様の暇つぶし』です。

『神様の暇つぶし』千早茜(文藝春秋)

もともと、この作家さんが好きだったことがきっかけで手に取りました。
特に惹かれたのは、主人公が相手のことを「めんどくさい人」だと思っていたところから、
少しずつ好きと自覚していくまでの過程が、リアルに、そして丁寧に描かれていたところです。

恋愛小説って、好きになった後から始まるものも多いと思うんですが、
この作品は好きになるまでの気持ちの変化を、細やかに描いているのがすごく新鮮で、印象に残りました。

主人公は大学生の女の子で、食べることが大好き。
一方で、相手の男性は病気であまり食べられない。
そんなふたりの関係に、生と死の対比が静かに織り込まれていて、
ただの恋愛小説では終わらない深さも感じました。

ありがとうございます! 作品はもちろん、Hさんのコメントも深い!
いっちーも千早茜さんの作品は大好きでよく読んでいますが、この本は未読だったので、購入決定!

次はSさん!
あなたのオススメ本はなんですか?

はい、ぼくが選んだオススメ本は辻村深月さんの『傲慢と善良』です。

『傲慢と善良』辻村深月(朝日新聞出版)

とても人気のある作品を選ばれたんですね!

はい。でも読んだきっかけは、ここ『はつ恋生活』で働き始めたからなんです。
ぼく自身「いつか読まなきゃ」と思っていた本ではあったのですが、これまでなかなか手が出ませんでした。
でも、いざ読み始めたら、最初からぐいぐい引き込まれて、
最後まで読んだとき、この本を読んでよかったと思えました。

物語は、主人公がある日突然いなくなった彼女を探す中で、
彼女の友人や家族に話を聞きながら、自分自身とも向き合っていく……というものです。
読んでいると、主人公が直面するパートナー選びや結婚、人生の選択に対する迷いが、
ぼく自身の気持ちとも重なる部分がたくさんあって、思わず考え込んでしまいました。

きっとこの作品には、誰もがふと立ち止まって考えたくなるような“何か”が描かれていると思います。
ミステリーの謎と恋愛要素が絡み合った、“ただの日常”では終わらない名作!
ぜひ、読んでみてください。

実はこの本も未読なんです。
でもSさんの紹介を聞いていて、とても読みたくなりました! この本も購入決定!

次にお話を聞くのはNさん!
あなたのオススメ本はなんですか?

はい、私の選んだオススメ本は、凪良ゆうさんの『流浪の月』です。

『流浪の月』凪良ゆう(東京創元社)

私、本を読むのが得意じゃなかったので、
ほかのスタッフが読んでいた本の中から、イラストがかわいい本を選びました。
でも読んでみたら、アイスクリームのかわいい見た目とは裏腹に、かなりどろどろしたお話でびっくり!
でも表紙詐欺ってわけじゃなくて、ちゃんと物語に関係してくるのにも、またまたびっくりしちゃいました!

そのあと映画も見たんですが、どちらもとても面白かったです。
映画を見た人にも、ぜひ原作を読んでみてほしいです!

本を読むのが得意じゃないと謙遜されるNさんですが、
着眼点やそれを感想として言葉にするのがうまいんです。
あなたが読んだ本も、もしかしたらNさんにしか見つけられない要素があるかもしれません。

次はMさんにお話をおうかがいします!
あなたのオススメ本はなんですか?

はい、私のオススメ本は坂元裕二さんの『1ST KISS』です。

『1STKISS』坂本裕二(角川)

本を読んだきっかけは、映画を観たことです。
もともとは出演している俳優さんが好きで観始めたんですが、
気づけば内容にどんどん引き込まれていました。

ひょんなことからタイムリープした主人公が不慮の事故で亡くした旦那をどうにか助けようとする物語なのですが、
恋愛そのものというより、人生観に共感できるところが多くて、
観ていても、読んでいても、いろいろと考えさせられる作品でした。
何度やっても上手くいかない。上手くいったと思ったらまた困難という展開も面白かったですし、
最後に主人公の思いが良い方向に変わっていったのも個人的には好みです。
映画を観た後でも、もう一度楽しめるくらい本も面白いのでぜひ読んでみてください!

この本は、お店で開催された読書会で紹介していましたね!
そのときの紹介もうまくて、読みたくなったのですぐに購入して読んじゃいました!
映画も観たのですが、観てから読むのでも、読んでから観るのでも、
どちらでも発見があって、面白かったです!

次に紹介してもらうのはYさん。
あなたのオススメ本はなんですか?

はい。私が選んだオススメ本は友麻碧さんの『浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。』です。

『あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。 浅草鬼嫁日記』友麻碧(角川)

選んだ理由は3つあります。
1つ目は、好きな作家さんの作品だから。
2つ目は、純愛ものが好きだから。
そして3つ目は、ファンタジーが大好きだからです!

この作品は、オニの夫婦が浅草に転生して現代を生きるところから始まります。
「前世で夫婦だったなら、今さら恋なんてしないのでは?」と思うかもしれません。

でも、面白いのはここからなんです!
前世では夫婦だったふたりが、現代では人間として再び出会い、あらためて“恋”を自覚していく――。
その過程で、前世の因縁や死因など、未解決の事件にも巻き込まれていく展開は、恋も事件も盛りだくさんでワクワクします。
読み始めたら止まらない、とってもおすすめの一冊です!

前世で夫婦だった二人が、生まれ変わって再び出会い、あらためて恋してしまう、ファンタジーでしか描けない胸キュンに、いっちー、またもや購入決定です!

さてさて、すでに財布の残金が気になってきましたが、
ついに最後! ご紹介いただくのはLさんです!

あなたのオススメ本はなんですか?

はい、私のオススメ本は、矢坂しゅうさんの『どうしたら幼馴染の彼女になれますか!?』です!

『どうしたら幼馴染の彼女になれますか!?』矢坂しゅう(竹書房)

最初は表紙のイラストに惹かれて、なんとなく手に取ったんです。
でも読み始めたら止まらなくて、気づけば全5巻を一気読みしていました!

この物語の主人公は、仲良しな女の子二人。
二人は幼馴染なんですけど、ある日、幼馴染の片方が他の子に告白されるのを見て、
もう片方が幼馴染に対しての恋心に気づきます。
そこから「ただの友達」だった関係が、少しずつ変わっていく。
そんなじれったい二人の距離感がたまりません!

ずっと一緒にいた相手を、意識してしまう。彼女になれるのか、どうすれば気持ちが伝わるのか……
そんな“気づき”と“ときめき”がたっぷり詰まった、ほのぼの&キュンキュンなラブコメディ漫画です!

最後にご紹介いただいたのが、まさかのコミックス! いっちーはあまり漫画は読まないのですが、
全5巻なら……と手を伸ばしかけたところで、この記事を読んで、読んでみたい! となってくださったお客様のためにも、ぐっとこらえました。

たくさんの本を紹介していただき、ありがとうございました〜!
どれも熱い“推し”が詰まっていて、本棚を見てるだけでドキドキしちゃう……!

え?
「いっちーのオススメ本の紹介は?」ですって?
ご安心ください!そんなあなたに朗報です!

スタッフ棚をぐる〜っと回って、レジまでたどり着いたら……
その場でくるっと振り返ってみてください。
そこには――
紫に輝く、“いっちーの棚”が!!

いっちー棚ができました!~いっちーの棚作り奮闘記~

なんといっちー棚は……レジの目の前!
まさかのめっちゃ良いスペースを使わせていただけることに!!

えっ、ほんとにそこ置いていいの!?
って、正直3回くらい確認しましたよ、マジで。
こんなすごい場所を任せてもらったからには、やるしかない!やるしかないのだ、いっちー!!!

ということで、さっそく準備スタート!

まずは――そう、選書!
これまで読んできた恋愛小説たちの中から、「これだ!」と思う本をリストアップしていったら……
まさかの100冊超え!!
そこから棚に置けるのは、たったの6〜7冊。
これはもう……大変どころじゃない!
毎日うんうん唸りながら、ようやく決まった、渾身の本たちが、こちら!!!

〇小説 △ライトノベル □コミック

〇光のとこにいてね/一穂ミチ〈文藝春秋社〉
〇ギリシャ語の時間/ハン・ガン(著)/齋藤真理子(訳)〈晶文社〉
□夏の終点/西尾拓也〈集英社〉
〇余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話 /森碧〈ポプラ社〉
△□最強英雄と無表情カワイイ暗殺者のラブラブ新婚生活/アレセイア(著)/motto(イラスト)〈ホビージャパン〉
△ミモザの告白/八目迷(著)/くっか(イラスト)〈小学館〉
〇死にたくなったら電話して/李龍徳〈河出書房新社〉

日本の恋愛小説、海外の恋愛小説、コミック、ライトノベル――と、ジャンルはバラバラ。
だけど、ひとつだけ共通してることがあります。

それは、ぼくいっちーが「読書会したいくらい好きな作品」ってこと!
もしかしたら、ほんとに店内で読書会することになるかもしれないので……今のうちに読んでおいた方がいいかも!?

もちろん「これ読んだけど、面白かった!」って普段から気軽に話しかけてくれるのも大歓迎!
なんてったってスタッフ棚のいちばんの楽しみ方は――
その本を読んだら、感想を話せる人がいるってことですからね!
ぜひぜひ、活用しまくってくださいな!

さてさて。本が決まったからといって、安心してはいられません。
次なるミッションは――棚をもっと魅力的に飾ること!

まずは、一番上にドーン!
ぼくの顔がでっかく載った紹介文を設置しました。

う〜ん……我ながら、いい笑顔!

次に、それぞれの本にPOPをぺたり。
なんと今回のPOP、帯の形をしてるんです!

左側にはサクッと読める短いオススメ文を。
そして右側には、ぼくいっちーのガチコメを添えました!

さらにさらに!
「名物書店員いっちーのオススメ!」っていう飾りもつけて、仕上げは完璧!

――ということで、完成です!

どの本を選んでもハズレなし!
みんなの「今年読んだ本BEST3」をかっさらうラインナップ、そろってます。

ぜひぜひ、見に来てくださいね〜!

おわりに

いろんな人の「好き」や「推し」がぎゅっと集まって、
どんどん魅力的になっていく『はつ恋生活』
もうね、店舗に立ってるだけで楽しいんです!

でも……ひとつだけ困ったことがあって……
それは――読みたい本がどんどん増えちゃうってこと!

まさに、本好きにとってはうれしい悲鳴ですね!
気づけば、読みたいリストがどんどん伸びていく毎日です。

みんなの気になる本はあったかな?
「この本、気になっていたんです!」って人も
「この本、実は読んだことあるよ〜」なんて人も、
ぜひお店でお会いしてお話できるのを、楽しみにしています!

次回の「名物書店員への道 六歩目」もお楽しみに!

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