幕の内弁当の”端材”が主役に…サステナおむすびみっけ!

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チャレンジみっけ隊

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幕の内弁当の”端材”が主役に…サステナおむすびみっけ!

品の中から、特にチャレンジを感じるアイテムを紹介する『チャレンジみっけ隊』。今回見つけたのは、ファミリーマートの「直巻 焼さば」おむすびと「サーモン三昧丼」です。

コンビニ弁当やお寿司に入っている魚。全国で販売されているんだから、その切れ端も相当出ているんだろうな…って思ったことがあります。その「もったいない」を「おいしい」に変える挑戦が始まっています!

幕の内弁当の”端材”が主役の商品に大変身!

ファミリーマートが2025年5月6日から、弁当の塩サバの切り身の端材(切れ端)を使用したおむすび「直巻 焼さば」を発売します。価格は165円(税込)。北海道、九州を除く全国のファミリーマート約14,500店で販売され、使用するサバの端材は約5トンにも及ぶ予定です。

同時に、「サーモン三昧丼」(598円・税込)も登場。こちらは寿司などに使用するサーモンをスライスする際に出る切れ端を活用した商品で、関東・甲信越と静岡県の一部約6,100店舗で発売されます。

商品開発担当者は「SDGsに考慮した品揃えができればと思い、今回の商品を開発しました。サステナブルなだけでなく、おいしさにも自信があります」とコメントしています。

農林水産省の発表によると、2022年度の日本の食品ロス発生量は推計約472万トン。この現状に対し、ファミリーマートは規格外食材を有効活用する取り組みを積極的に行っています。

(出典:PR TIMES

「廃棄」を「価値」に変える逆転の発想

なぜこの商品を「チャレンジみっけ隊」で取り上げたのか?それは、「捨てるもの」を「売れる商品」へと価値転換する発想がスゴい!と思ったから。

コンビニの商品作りでは、通常、見た目の美しさや均一性が重視されています。だから当然、切れ端や規格外の食材が日々大量に生み出されてしまいます。そんな中、ファミマが注目したのは「サバの切れ端」という普段見向きもしなかった素材です。

目を引いたのは、単なる「ロス削減」で終わらせず、「だし醤油と昆布のうま味」で味付けを工夫し、「コシヒカリとひとめぼれを最適な比率でブレンド」するなど、おいしさへのこだわりも忘れていない点!「節約」や「エコ」を前面に出すのではなく、私たち消費者が思わず手に取りたくなる「おいしい商品」として仕上げているのが良いアイデアだなと思いました。

「サーモン三昧丼」も同じ。サーモンのさまざまな部位(銀鮭スライス、銀鮭切り落とし、ハラス切り落とし、鮭トロ、漬けサーモン)を組み合わせることで、むしろ贅沢感を演出しています。端材活用と聞くと「環境を意識した質素な商品?」ってイメージになりがちですが、逆に「三昧」というゴージャス感を感じさせるネーミングで、消費者心理をくすぐる戦略も上手いですよね。

サバの切れ端を大事に使う、というと小さな取り組みのようにも思えますが、そこは全国展開している大手コンビニのファミマさん。「チリも積もれば」5トンもの端材活用になるわけです。ポジティブな環境インパクトはかなり大きいはず。

チャレンジみっけ!

ということで、今回見つけたチャレンジは…

① 廃棄予定の「端材」を商品の主役に昇格させる逆転の発想(アップサイクル)
② 「エコ」と「おいしさ」を両立させたマーケティング手法(ハイブリッドバリュー提案)
③ 全国チェーンの規模を活かして食品ロス削減に取り組む社会的インパクト(スケールメリット活用型CSR)

コンビニという日常にいちばん近い場所での食品ロス対策。いつものおにぎり選びが、「もったいない」を大切にする社会への一歩になるかも。

関連リンク

▼ファミリーマートの食品ロス削減の取り組み(会社ホームページ)
https://www.family.co.jp/sustainability/material_issues/environment/circulation.html

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