新商品の中から、特にチャレンジを感じるアイテムを紹介する「チャレンジみっけ隊」。今回見つけたのは、「レーズンとそれ以外のサンド菓子」というコンセプトの洋菓子ブランドです!
「レーズンサンド」と聞くと、多くの人が思い浮かべるのは、あのバタークリームとレーズンが挟まれた、どっしりとしたお菓子ですよね。六花亭のマルセイバターサンド、小川軒のレイズン・ウィッチ、近江屋洋菓子店のレーズンヴィスクイなど、お土産としても大人気です。

でも、実は「レーズンは苦手…」という人も少なくないはず。レーズンサンドは好きだけど、レーズンだけはちょっと…と思ったことはありませんか?
そんな、世の中の「レーズン苦手派」の願いを叶えるかのような商品が、大丸梅田店に期間限定で登場します。
レーズン嫌いの切実な願いから誕生
レーズンの入っていないレーズンサンドを生み出したのは、フードエッセイストの平野紗季子さんが代表を務める「(NO)RAISIN SANDWICH」。彼女の「レーズンは苦手だけれどレーズンサンドを食べてみたい」という願望から誕生しました。
箱の中に入っているのは、定番のレーズンサンドと、季節で変わる果実やナッツのサンド。スパイスを効かせたサブレに果実味あふれる香り高いクリームを挟んだ、ジューシーで特別なサンド菓子は、パティシエたちが丁寧に手作りしたもの。

これまでは東京駅構内のグランスタ東京店かオンラインでしか購入することのできなかった「(NO)RAISIN SANDWICH」が、9月10日(水)から23日(火・祝)まで大丸梅田店の「お菓子なパレード」に登場します。
10日から16日までは、たっぷりのココナッツにまろやかな自然海塩・フルールドセルを効かせたクッキー、ライムやラムで香りづけしたジューシーなパイナップルと、甘酸っぱいトロピカルクリームが溶け合う「パイナップルココナッツ」が、17日から23日までは、香り高いマロングラッセがたっぷり入ったマロンクリームをアーモンドパウダーを纏った香ばしいサブレでサンドした「ヘヴンリーマロン」がそれぞれ販売されます。
なお期間中は、レーズンサンドだけを1箱に詰めた「オンリーレーズンサンドイッチ」と、バターサンドにとろけるキャラメルを合わせた「キャラメルバターサンドイッチ」も登場予定。関西在住の方はお楽しみに。
出典:PR TIMES
「ない」を強みに変える逆転の発想に脱帽!
「チャレンジみっけ隊」がこのブランドに注目した一番の理由は、なんといっても「ない」ことを武器にした、その潔い発想です。
通常、新しいお菓子を開発する際は、「どんな新しい素材を入れようか」「どんな特別な製法を使おうか」と考えます。でも、このブランドは真逆のアプローチ。「みんなが苦手なアレを抜いちゃおう!」という、まさかの引き算からスタートしているのが、本当にユニークです。

特に面白いのは、この「レーズン抜き」というコンセプトが、レーズンが苦手な人たちにとっては「まさにこれ!」という共感を生み出す点です。レーズンが苦手な人は意外と多いもの。筆者の周りにも、レーズンだけは残してしまう人が何人かいます。そういった人たちの潜在的なニーズを掘り起こし、特定のターゲットに向けて強くメッセージを投げかけているのが、非常に挑戦的だと感じました。
この共感と利便性が、多くの人の心をつかむのではないでしょうか。
チャレンジみっけ!
今回見つけたチャレンジは…
- 苦手なものをあえて「ない」ことで価値化する商品開発(ニッチマーケティング)
- 多くの人が抱える「小さな不満」を解決するブランドコンセプト(ペインポイント・イノベーション)
- 既存商品の「引き算」によって、新たな顧客層を開拓する戦略(差別化戦略)
レーズンが苦手な人を熱狂的なファンに変える、そんな新しい市場が生まれる予感がします!