新商品の中から、特にチャレンジを感じるアイテムを紹介する『チャレンジみっけ隊』。今回見つけたのは、世界初のクラウドフィッティングを採用した補聴器です。

突然ですが、「補聴器」って聞くと、どんなイメージがありますか?
「なんだか音がこもって聞こえる」「調整が難しそう」といった、ネガティブなイメージを持っている人もいるかもしれません。でも、もし補聴器がクラウドにつながって、日々あなたの「聞こえ」に合わせて賢くアップデートしてくれるとしたら?
まるでAIを搭載したスマートデバイスみたいに、ユーザーにとってより自然で快適な聞こえを追求し続ける補聴器があるんです。これって、従来の補聴器の常識を覆す、めちゃくちゃ大きなチャレンジじゃないでしょうか!
補聴器の「聞こえ」をパーソナル進化させる挑戦

WSオーディオロジージャパン株式会社が8月13日に発売した新製品が、「WIDEX ALLURE™[ワイデックス アルーア]」です。
この商品の最大のポイントは、「世界初のクラウド型ソフトウェアをフィッティングに採用」している点。このため、ユーザーにとってより自然で快適な聞こえを実現しています。フィッティングというのは、補聴器をユーザーの聞こえの状態に合わせて調整することです。
従来の補聴器の調整は、多くの場合、販売店などで行う対面での作業が中心でした。しかし、この「WIDEX ALLURE」はクラウド型ソフトウェアを採用することで、ユーザーのフィッティングをよりパーソナルにし、これまで難しかった「個々人の生活環境や聞こえの好みに合わせた、きめ細やかな調整」が可能になるというわけです。
これを実現したのは、同社が5年もの歳月をかけて開発した「WIチップ」。補聴器の心臓部であるこの新チップは、従来製品と比べ処理スピード、搭載メモリが大幅にパワーアップ。従来PC単体で行っていた補聴器の調整を世界で初めてクラウド化することで、より膨大な情報の高速処理が可能になり、ユーザー一人ひとりの聞こえや音環境によりきめ細かく合わせた調整が可能になりました。

さらに独自技術「ゼロディレイ テクノロジー™」により信号処理が超高速化されることで補聴器の出力音の遅れが限りなくゼロに近づき、より自然な音質「ピュアサウンド」を実現。人工的な機械音を軽減し、何もつけていないような自然な聞こえを目指しています。
出典:PR TIMES
スマートデバイスの知見を聴覚ソリューションに持ち込む発想
今回「チャレンジみっけ隊」で取り上げた理由は、この製品が補聴器という医療機器のカテゴリーに、「クラウドファースト」というIT・テクノロジー領域の考え方を大胆に持ち込んでいる点に、熱い挑戦を感じたからです。
考えてみてください。私たちの身の回りには、スマホはもちろん、スマートウォッチやスマート家電など、クラウドにつながって賢くなる機器がたくさんあります。これらのデバイスは、使うほどにデータを蓄積し、よりユーザーにパーソナライズされた体験を提供してくれますよね。
この「WIDEX ALLURE」は、まさにその「クラウドで進化する」というユーザー体験を「聞こえ」という人間の最もデリケートな感覚の一つに応用しようとしています。これは、従来の「一度フィッティングしたら終わり」という補聴器の概念を根本から覆す可能性を秘めていると言えるでしょう。

特に、補聴器は使用環境や時間帯によって求められる聞こえ方が変わります。そうしたリアルな生活環境の機微に合わせて、ソフトウェアが継続的に最適化していく機能は、ユーザーにとって「本当に自分だけの聞こえ」を手に入れることを意味します。これは、単なる製品アップデートではなく、「聞こえの質」のLTV(Life Time Value)を極限まで高める試みではないでしょうか。
「補聴器」という、どちらかというとアナログなイメージが強かった業界に、「デジタル時代のパーソナライズ」という潮流を持ち込んだこのチャレンジは、非常にユニークです。これは、補聴器業界だけでなく、ウェルネステック全体の進化としても注目に値します。この発想は、私たちが普段使っている他の機器、例えば「もっと自分の集中力に合うように進化してほしい」とか「もっと自分の運動能力に合わせて調整してほしい」といった願いを持つスマートデバイスにも応用できるかもしれませんね。
チャレンジみっけ!
今回見つけたチャレンジは…
- 世界初のクラウド型ソフトウェアフィッティング採用という、従来の医療機器の枠を超えた取り組み(技術的差別化戦略)
- 「聞こえの質」をクラウドで継続的に最適化・パーソナライズし続ける発想(顧客体験(CX)の継続的向上)
- 「使うほど賢くなる」というスマートデバイスの常識を補聴器業界に持ち込み、新しい価値を創出する可能性(業界の概念再定義/カテゴリ・イノベーション)
「聞こえ」という医療の領域に、「クラウドで常に進化する」というスマートデバイスの概念を持ち込んだこの発想。補聴器のユーザー体験をパーソナル化し、聴覚ソリューションのLTVを大きく変えるゲームチェンジャーになるかもしれませんね!