新商品の中から、特にチャレンジを感じるアイテムを紹介する『チャレンジみっけ隊』。今回見つけたのは、RAHKアソシエイツ一級建築士事務所が開発したミニ財布「Tri-La(トライラ)」です!

キャッシュレス化が進んで、現金を極力持ち歩かず、財布も小さなものに変えているという方も多いのではないでしょうか。でも、いざミニ財布を使ってみると「お札は三つ折りじゃないと入らない…」「カードを重ねて入れるから、目当ての1枚がすぐ出せない!」「なんだかんだ小銭も必要で、結局パンパン…」なんて思ったことはありませんか?
そんな、ミニ財布にありがちな“ちょっとした不満”を解決するかもしれない、とんでもない財布を見つけてしまいました。なんと、一級建築士事務所が、その知見を活かして「建築的設計」と「人間工学」の視点から科学的に開発したっていうんです。財布に建築?一体どういうことなのでしょうか。その秘密に迫ります!
ミニ財布の最適解「Tri-La」とは?
今回ご紹介する「Tri-La(トライラ)」は、RAHKアソシエイツ一級建築士事務所が開発したミニ財布です。
この財布のユニークな点は、財布を「小さな建築」と捉え、支払いの一連の動作そのものを再構築していること。従来のミニ財布が競い合っていた「小さい・薄い・軽い」という価値基準に、新たに「速い」「安心」を加えた“ミニ財布の五原則”を提唱。さらに、速さに特化して「構造」「動線」「動作の快適さ」を一から見直したプロダクトなんです。


財布を開くまでわずか0.46秒というその構造は、人の動作から逆算して設計されており、ストレスがない「最適化された支払い動作」でリズミカルな美しい“動作美”を生み出しました。しかも機能とデザインを損なわない「極限収納」で、紙幣25枚、コイン22枚、カード12枚を収納。オープンタイプ長財布の「視認性と収納力」と超コンパクトなミニ財布の「携帯性と合理性」、両方の利点を併せ持つまったく新しい財布となっています。

その設計思想と独自性から、なんと特許(特許7535222)まで取得しているというから驚きです。
7月28日からは、CAMPFIREにてクラウドファンディングがスタート。さらなる詳細を知りたい方は、チェックしてみてください。
出典:アットプレス
なぜ「財布」に「建築」?異分野の視点が日常を面白くする
今回、私たち『チャレンジみっけ隊』が「Tri-La」に注目した理由は、ズバリ「財布という成熟市場に“建築”という異分野の知見を持ち込んだ」という、その大胆な発想にあります。
正直、「財布なんて、もうこれ以上進化しようがないのでは?」なんて思っていました。でも、今回のプレスリリースを見て、ハッとさせられました。キャッシュレス決済が当たり前になったとはいえ、多くの人がまだ現金やカードを数枚は持ち歩いています。ライフスタイルが変化する過渡期の今だからこそ、これまで「当たり前」だと思っていたモノの形に、新しい最適解が生まれる余地があったんですね。

そして何よりワクワクするのが、「建築家の思考は、日用品のデザインにも応用できる」という可能性を示してくれた点です。「Tri-La」は、単に見た目がスタイリッシュなだけではありません。人間工学に基づいたアクセスのしやすさ、カードを守るための構造設計など、まさに財布を「人が使うための最小の建築物」として捉え、再構築しています。
この視点って、すごく面白いと思いませんか?
例えば、毎日使うキーケースや名刺入れ、ペンケースなども、建築家の視点で設計したらどうなるんだろう?
人間の動きや収納物の特性を科学的に分析することで、もっと合理的で、もっと美しいプロダクトが生まれるかもしれない…。そんな風に、日常にある様々なモノの可能性について、想像を膨らませてくれるプロダクトなんです。
チャレンジみっけ!
今回見つけたチャレンジは…
- 財布というコモディティ市場に「建築設計」という専門知を持ち込み、新たな価値を創造しようとしている点(異分野の知見を応用した製品開発)
- 人間工学や構造力学で課題を徹底的に解決するアプローチ(課題解決型アプローチ)
- 「最小の建築」というコンセプトを提示し、日用品デザインの新たな可能性を切り拓こうとしている点(新たな価値提案)
財布だけでなく、私たちの身の回りにある様々なモノが、多様な専門家の視点で「再発明」される。そんな未来が来る予感がしますね!